予防方法はインフルエンザと同じ

韓国のMERS発生経過と症状(2015.6.4)


 西アフリカで猛威を振るっていたエボラ出血熱ですが、いくつかの国で終息宣言が出された後の情勢がまったく不明です。ヤフーニュースを見ても5月中旬ぐらいのニュースが最後で、報道がないということは落ち着いてきたのかなと想像しています。

 しかし一時は世界中に感染が拡大するのではないかという不安も感じていただけに、どうも落ち着きません。ただ幸いなことに?、感染が拡大した場所が日本から遠く離れていたので、国を挙げての大騒動には発展しなかったのだと思います。

 ところが今回は韓国でMERSが発生。これはお隣の国の出来事で、しかも日常的に航空機が行き来をしていますから、今後の展開によってはかなり深刻な状況になりそうです。

 しかしマスコミは中国の観光船の沈没や安全保障法案に目が行っているようで、あまり詳しく報道されていません。今日の朝刊にようやく少し記事が出てきましたが、事態はかなり深刻だと思われます。という訳で、分かる範囲で、発端から現在の状況を調べてみました。

5月上旬に中東に滞在していた韓国の人が帰国し、5月11日に発症。しかし複数の医療機関を受診下にも関わらずMERSとは判定されず。その後2名に感染

5月16日:韓国三例目の患者の見舞いに息子が訪れ感染、19日に発熱、以下5月30日へ

5月20日:最初の感染者の病名がようやくMERSと確定。しかし対策は後手に回るというか、対策方法が混迷

5月22日:感染者数3人が確定

5月28日:感染者数7人(内6人は二次感染)

5月29日:感染者数12人、感染疑い127人

5月30日:中国でMERS発生を確認、接触者38名を隔離、患者は韓国人男性で21日体調不良状態で26日香港到着、深センを経由して恵州に到着。39.5度で病院に隔離、患者は韓国三例目の患者の息子

 なおこのとき搭乗した航空機(アシアナ航空)は消毒されないまま名古屋にも来ていたようです。

6月2日:感染者2名が死亡、隔離対象者1名が自宅を離れてゴルフ

6月3日:感染者30名、隔離対象1300名、(内自宅待機が1200名)、学校の閉鎖が急増

といった経過のようですが、ともかく拡大のスピードが速いです。韓国政府の初期対応が遅れたことも一因で、中国政府も困っているようです。

 以下参考資料ですが

正式病名はMERS「Middle East respiratory syndrome」(中東呼吸器感染症?管理人の勝手な訳です)
 
潜伏期間は2週間前後で致死率は40〜50%と高率。ただし感染力はエボラほどではない(と言われてもどの程度かよく分かりません)

症状:風邪や気管支炎と同じだが治療法や治療薬はなし。飛まつ感染。対処療法のみ。感染後肺炎から腎臓障害、腎不全、多臓器不全に至ることがある

 高齢者、糖尿病、慢性肺疾患、免疫不全等の持病がある人は重症化の可能性

予防方法:飛まつ感染ですから、手洗い、うがい、マスク着用

現在韓国で感染者が多い場所:京畿道、ソウルの南東50〜100km?

 今後マスコミでも徐々に報道が拡大すると思いますが、事態は深刻。朴政権も次から次へと痛手を蒙っているようですが、今回ばかりは対岸の火事とは言っていられないかもしれません。


MERS拡大の原因


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