気管支はみぞおちのちょっと上あたり

気管支炎が起きている場所(2016.8.15)

 海外の病院の診療について書こうと思っていましたが、バンコク旅行のページで詳しくまとめることにしたので、ここには書きません。参考ページは「バンコクぶらり一人旅」というページです。海外診療について興味のある方はこちらへどうぞ。

 というわけで今日は今回ちょっと不安な目にあった気管支炎が起きた場所について。これについてネットで検索すると、まあとにかくものすごいページ数がヒットします。それだけ気にしている人が多いのだと思います。

 特に長期に渡って咳が続くとき、「これはいったい何の病気なんだろう?」と不安になると思います。「気管支炎」と診断されると逆にほっとしたりしますから不思議です。

 では気管支炎とはいったいどこで生じている病気なのか?まず気管支ですが、口や鼻から入った空気は喉を通り、その下で胃に向かう食道と肺に向かう気管に分かれます。

 この枝分かれ部分手前には食物が器官に入り込まないように、物を飲み込んだときに閉じる弁のようなものがついています。これを喉頭蓋と呼び、この喉頭蓋の下に声を出す声帯があります。いわゆる喉ぼとけの部分です。

 声帯の下部からが気管と呼ばれている肺に向かう垂直な管になり、食道は、この器官と首の背中側にある骨との間に挟まれた格好です。

 というわけで首の中を通った気管はさらに胸の中央を下降するわけですが、そのままだと左右に分かれている肺に到達しませんので、途中で左右に分かれることになります。

 この分かれる分岐点が、4〜6番目の胸椎の高さとなっています。だいたい首の付け根の鎖骨中央部分とみぞおちの中間あたりでしょうか。ここで大きく左右に分かれるので気管支と呼ばれているようです。

 さらにこの気管支は細かく枝分かれしていき肺全体に広がり、最終的に肺胞と呼ばれるブドウの房のような形をした器官になり、ここで酸素と二酸化炭素の交換が行われています。

 というわけで、この器官が枝分かれする気管支周辺に起きる炎症のことを気管支炎と呼んでいるわけです。ちょっと気になって調べてみたのですが、気管支炎という語句はよく聞きますが、気管炎という語句はほとんど使われていないようです。

 理由ですが、要するに気管支周辺の炎症はすべて気管支炎だという事のようです。というわけで医師から「あなたは気管支炎の可能性がある」と言われた場合、その炎症はみぞおちと首の付け根の中間部あたりの気管に炎症が生じているという理解で良さそうです。

 この部分を体の表面から手で触ると中央部分にネクタイのような形をした骨(胸骨)があり、この裏側になります。改めてこのあたりで炎症が起きていたのかと胸を触りながら確認すると、「結構体の奥だな」と不安になります。

 咽頭炎や扁桃腺の脹れだと、いわゆる喉が痛いということで、体の外と中の中間部分というイメージがありますが、気管支になると体の中というイメージが強くなります。
 
 さらに言えば、私は3歳ぐらいからいわゆる小児気管支喘息という病気となり、しょっちゅう呼吸困難の症状で喉をゼイゼイ言わせていました。あの喘息が起きていた場所もこのあたりだったんだろうなという気がします。
 
 幸いなことに、15歳ぐらいから喘息症状は軽快し、季節的な喘息が40代ぐらいまではありましたが、今は気管支炎になっても喘息にはならないようです。これまた不思議ですが、喘息と気管支炎では反応する物質が違うのかなという気がします。

 つまり前者はほこりやダニと言った異物へのアレルギー反応であり、後者は細菌等による炎症反応だという事ですが、原因については次回もう少し調べてみようと思います。



気管支炎の予防


肺機能関連


表紙に戻る