痰は出した方が良い

気管支炎で生じる痰について(2016.8.18)

 気管支炎についていろいろ調べたり考えたりしているうちに、のことが気になってきました。ウイルスや細菌類、その他の異物が口からの呼吸で気管に入り、気管支周辺の粘膜(だと思うのですが)にくっつき増殖を始めようとします。

 増殖の勢いが強い場合は、血流やリンパの流れの中にも滲み出して、それが全身に運ばれ、頭痛や肩こり、喉の痛み、関節痛といった症状が起きることもあるのだと思います。

 そこで気管支にそういった異物が付着した時、それを察知した偵察の役目を持つ免疫細胞があり、この免疫細胞の指令により、白血球が殺到して異物を溶かしたり、免疫細胞が作られ、それらが効率的に異物を破壊したりするのだと思います。

 そうすると、そう言った戦闘が行われた部分には、異物や白血球、免疫細胞の残骸が残ることになります。これを気管支から排除しないといけないわけで、それが痰であると言えそうです。

 調べてみると、もともと気管支内部には、気道を潤す粘液のようなものがにじみ出ているようです。この粘液は、病気等でなく正常な健康状態を維持していると、気管内の繊毛によって、喉の方に押し上げられ、そのまま胃の中に流れこんでいるではと思われます。
 
 この時細菌やウイルス、免疫細胞の残骸がこの粘液に含まれると、痰の濃度が濃くなります。これらがある程度集まったものが、繊毛の力だけでは上昇しにくい時、人は気道に不愉快な感触を感じ、咳き込むという事になりそうです。

 咳き込んだときに吐き出せる場合は痰となり、当然ながら吐き出せない場合もあるわけで、その場合違和感が消えれば、その粘度を増した気道内の分泌液は、胃の方に落ちていくのかなと思われます。

 ということは、これらの物質は胃の中で場合によってはさらに分解されるという事で、この量が多いと胃を荒らしそうです。つまり風邪やインフルエンザ、気管支炎等で大量の痰が胃の中に流れ込んだりすると、胃を荒らしてお腹をこわすという事になります。

 風邪が胃に来た、なんてことをよく言いますが、こういったことも絡んでいるのかなと思えます。

 というわけで、本来なら異物の残骸が含まれている痰ですから、出来れば排出したほうが望ましいという事になりそうです。だとすると、時折医師が処方してくれる咳を静める薬や痰を溶かす薬というものは、咳で夜眠れないとか、痰が絡んで息苦しいといった症状以外ではあまり利用しない方が良いのかもしれません。

 なお痰が異物と免疫系の反応でできた残骸であるというい認識に立てば、痰の色でどんな異物が体内に入ったかということが分かりそうで、そのために医師は痰の色を気にするのだと思います。



発症のメカニズム


肺機能関連


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