問診をきちっと行う良心的な医師でした

論理の的確な耳鼻咽喉科の医師でした(2013.3.24)


 初めての医者というのは何歳になっても緊張しますね。とりあえず電話を入れてみました。「初めてなんですが、受診できますか?」と尋ねると、「はい、大丈夫です。いつがいいでしょうか?」とはっきり聞かれ、少し気持ちの負担が軽くなりました。

 「近くなので今日これからでもいいですか?」と聞くと、「今はちょっと混んでいますので、予約を入れておきます。この時間になったら受付に来て予約番号を告げてください」と言われ、番号を教えてもらいました。

 時間は1時間後。自宅から車で5分程度のところにある医院なので、とりあえず雑用をいろいろこなし、10分前に病院に到着。外見はごく普通の1軒家みたいで、ちょっと古い感じ。

 つまり古くからこの地区で開業していると言うことだと思います。5台ぐらいある駐車場に車を入れ、恐る恐るドアを開けると右側が受け付け。正面は待合室。待合室には順番待ちの方が数人。子連れもいました。

 受付に行って番号を告げると、受診の理由みたいな書類を渡され、書くように指示されます。看護士さん達は割と明るい雰囲気で、やはり子どもが多いとそうなるのかなと感じました。

 受診理由をどう書くかが一番問題だなと思いましたが、単純に「喉の腫れ」と書き、いつ頃から意識しているかという部分に一ヶ月前と記入。書き終わって書類を受付に渡し、座って診療を待ちます。

 やがて名前が呼ばれ診察室へ。医師はテキパキとしていて、かつ論理的に説明する方でした。開口一番、「喉の腫れだけでは何だか全然分かりませんね。原因とかで思い当たることはありませんか?」と聞いていきました。

 私の方では、「喉の腫れ?じゃあ早速超音波や内視鏡を使って患部を見てみましょう」という展開になると予想していたのですが、はずれでした。どうやら医師の方として、何故腫れているのか、その原因になりそうなことを予備知識として仕入れておきたいということのようでした。

 そこで、「数年前から季節的に腫れを意識する時期があったのですが、ここに来て食べ物が詰まるような違和感も出てきて受診しました」と答えると、「何で季節的なの?他に何か持病はないの?」と聞いてきましたので、「アレルギーによる喘息やアトピー、高血圧、痛風といった症状がある」と答えると、「なるほど、それが聞きたかったのです」と言います。

 つまり耳鼻咽喉科とはいえ、喉の状態だけでなく、全身の症状を知った上で、喉の腫れの状態を考慮するという考え方のようで、内心、「これは良い医師だ」と判断できました。

 通常何か患者が訴えると、医師はその症状だけに注目して治療を施すことが多いのですが、この医師は全体症状の中の一つの症状という考え方で患者に接しているんだと言うことがよく分かりました。

 「ということは、アレルギーの反応かもしれませんね」といいながら、喉と鼻を目視。「喉は異常なし。鼻はアレルギーでちょっと詰まっていますね」 と言われたので、「アレルギー性鼻炎」とよく言われます」と返答。

 こういったやりとりを通して、腫れの原因となるようなことを少しずつ探っていくと言うことのようでした。

 というわけで一通りの問診が終わったところで、「じゃあ実際に見てみましょう」と簡単に告げ、その言葉で側に控えていた看護士さんが、円筒形の黒い物体から直径5mm程度の細長いチューブが付いた器具を、すぐ近くの台の上から取り上げました。

 「あっこれが大嫌いな内視鏡だ。麻酔もしないでいきなり突っ込まれるのか?」と恐怖感を覚えつつ、事態の推移を見守ります。


鼻内視鏡を体験


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