感染拡大のイベントへの影響

2020.2.21

 クルーズ船内で体調を崩し隔離入院されていた80代の高齢者2名が亡くなられました。ご冥福をお祈りしたいと思いますが、今になってクルーズ船内の隔離方法が十分でなかったという指摘が相次いでいるように感じます。

 まあ歴史上はじめて4000人近い乗客を急遽隔離しないといけないという事で、現場は大混乱だったのかなという気はします。そのため、隔離処置と言っても、あちこちに抜け穴があったことは間違いなさそう。

 厚労省はいまだに、クルーズ船の患者は隔離する前の5日以前に感染していたと強弁していますが、何だか言えば言うほど保身と責任逃れのようにも聞こえます。

 どんなことにも完全という事はあり得ませんから、ここは素直に隔離政策に隙があったかもしれないと認めないと、今後の参考にならないような気もします。 

 一方感染しても症状は軽い、というようなことを言い募っている専門家もいます。しかし、症状が軽い人が8割と言われても、患者の立場に立てば、感染するかしないかの二つしかないわけで、やはり感染に対する防護を常に考えないといけないと思っています。

 特に亡くなられた方は、持病に喘息があったという事ですから、同じように喘息持ちの私は、過去の風邪でも気管支炎になりやすいようで、いくら症状は軽いと力説されても、人ごみは避けざるを得ません。

 てなことを考えながら今日の感染状況を確認。昨日昼過ぎのニュースを見ていたら、昨日の感染者数激減の理由は、中国がまた感染の定義を変更したという事のようで、こうなるとまたしても数値の信憑性が薄れます。

 そう思いながらいつもの「Johns Hopkins CSSE」というサイトを見ると、今日の中国本土の感染者数は75007名となっていて、昨日74571名の1.006倍。

 昨日が1.005倍だったので、わずかに増えたものの、増加率そのものはやはり少ない。グラフにすると減少傾向がはっきりしてきました。ちょっと峠を越えつつあるのかなという印象です。

 ただし世界全体は昨日の75666名から、今日は76207名となっていて、増加率は1.007倍。中国の増加率よりもわずかですが大きな値になっていますから、もしすると世界全体がこれからどんどん増えるのかも。

 一方亡くなられた方は世界全体で2247名。増加率は1.058倍から1.057倍に減少したものの、死亡率は2.81%から2.95%に上昇。感染者数の減少に伴って、この数値は今後も上昇しそうな雰囲気を感じます。

 更に回復者数は昨日の16313名から18306名に増加。大きく増えたなと感じましたが、増加率は昨日は1.130倍。今日は1.122倍で減少。ちょっと心配。

 というわけで、今後どうなるかですが、中国が感染者の定義たびたび変更したり、また医療機関から漏れている患者も多数いるはずといった、ニュースもあり、なかなか先の見通しが見えません。

 ただ3月いっぱいは間違いなく感染者は存在していると思われます。中国で12月に感染拡大が始まって、すでに二ヵ月。この先3月までは収束しないと考えると、4月まで持ち越し?。

 だとすると日本は2月に始まっていますから、医療体制が整えられたと言ってもクルーズ船の対応を見ていると、やはり最低でも封じ込めに三か月はかかりそう。

 という事は5月のゴールデンウイークは壊滅?オリンピックも危ういのではと思っているのですが、政府は強気みたい。というか経済効果を考えると強気にならざるを得ない?

 しかしよく言われるように引き際が大事なことは確か。様々なイベントも同様。何時誰が実施するかどうかの判断をするのか?日本人には苦手な判断だと思っています。



触れることを避けるには


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