小出しの対策に終始

2020.4.12

  埼玉県は昨晩から雨が降り出し、湿っぽい日曜となっています。しかし昨日書いたように、新型コロナウイルスの活動は、湿気があると若干低下するような気もするので、普段は鬱陶しい雨も、今日は歓迎です。

 空気中に微小飛沫として飛び散るウイルスもあるようですが、この生存期間は3時間だそうです。患者さんの治療に一段落がついた医師たちが、マスクを外した瞬間、その付近に漂っていたウイルスを呼吸で肺に取り込んでしまうという事態も考えられそう。

 もし雨が降っていれば、空気中のウイルスは雨滴によって地面に叩き落され下水に流れ込み数時間後に死滅という可能性もありそうで、今日の夜は東京も雨が降るみたいですから、少し感染力が低下するかも。

 とはいえ、一日や二日雨が降ったからと言って、その効果は限られますね。やはり対策は個々人で頑張るしかない。

 ちなみに私の妻が悪性リンパ腫で入院し、抗がん剤を治療を受けていた時、担当した主治医は、がん細胞の増殖を抑えるための抗ガン剤療法は、「最初にちょっときついぐらいの抗がん剤で、既存のがん細胞を徹底的に叩くことが大事」と言っていました。

 実際その通りの治療で、妻は完解に至り、いったん退院しましたが、残念ながら再発。11年前の春に他界しましたが、そういったことが都市単位で起こりそう。今は東京が危ない。

 小池都知事が「3密は危険。営業自粛、行動自粛」と必死に呼びかけていますが、テレビのニュースを見ていると、やはりそういった自粛要請には従うものの、自分だけは感染しないと思っている人も多い感じに見えます。

 実際現在の東京の人口は1400万人弱みたいですから、感染者が2000人となった今でも、7000人に1人の患者となり、自分だけは大丈夫と考える人も多いのかも。

 しかし今後増加に歯止めがかからず、20000人という数字になると700人に一人という事になり、もはや感染確率は低い、他人事だなんて言っている余裕はなくなるかも。

 一方政府の方も、何やら対策を世間の動向を見ながら小出しにしている感じ。上に書いたように、ウイルスの増殖の勢いを削ぐためには、最初の1発が大事と考えると、今の対策はひじょうに中途半端。

 安倍総理の最近の会見では、「専門家に意見を聞いて・・・」という修飾語が多くなりました。小中高臨時休校要請を独断で行い批判を浴びたことがトラウマになっているのかなと思っていますが、この専門家というのが何者なのかは視聴者には全く分かりません。

 最近は西村経済再生担当大臣という方が、何やら大手を振って都知事との交渉にあたっていたようですが、厚労省の顔が見えないので、交渉は医療対策ではなく経済対策なんだなと感じます。

 さてどうなるのか?日本の感染者数のグラフを見ると、急増中。しかもこのグラフ、今日の患患者数6005人が入っていません。毎日の増加人数も連日記録を更新中。

 ちなみにJohns Hopkins大学の数値を見ると、全世界の死亡者が10万人を突破。死亡者を全世界の患者数で単純に割り算して求める死亡率は遂に6%になりました。

 この数値は2月初旬には2%程度でしたが、その後一貫して上昇中。実に恐ろしいウイルスです。



感染爆発領域に突入


新型コロナ


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