感染者数と陽性者数の違い

2020.8.11

 今日の日本の新型コロナ累計感染者数は49746名で昨日から839名の増加。ちょうど1週間前の8/4も962名となって、かなり落ち込みました。 

 その前の週も599名と落ち込んでいますので、3週連続で火曜日は落ち込むという結果になっていますが、それ以前の記録を見ても、だいたい火曜日は常に落ち込む数値になっています。

 もちろん検査体制の問題だろうと思っていますが、だとすれば今週のピーク値は1200〜1400名程度に落ち着くような気もします。

 一方こういったデータやテレビ、新聞等の報道を見ていて、改めて気が付いたことが一つ。それは私自身も混乱している部分があるのですが、言葉の定義の問題。

 ヤフーが発表している厚労省からの数値には、感染者数という表記が使われています。しかし改めて感染者数の定義を考えてみると、結構いい加減?

 感染者というのは、文字通り感染した人の数を表すわけですが、最近の検査拡充で、症状を示した人に関連していた人をどんどん検査して、新たな感染者発見というニュースが飛び交っています。

 しかし同時に、その新たに発見された人たちの中には無症状である人も含まれているということのようで、ということは無症状でもPCR検査で陽性になれば感染者として扱われるということになりそう。

 一般的に私たちが「感染した人」というのをイメージすると、何らかの症状が現れ、本人も辛い症状に悩まされるとともに、周囲にウイルスをまき散らす人というイメージがつきまといます。

 だとすると無症状の人は、感染者ではないという解釈も成り立ちそう。つまり厚労省が感染者数として発表している数値は、厳密にいうとPCR検査等で陽性を示した人であって、陽性者数ということになりそうです。

 一方、PCR検査の精度というのも問題になりそうで、陽性者が必ず新型コロナのウイルスを保有しているわけでもなさそう。また検査方法の違いで、本来はウイルスを持っているのに陰性と判定される人も一定数いるみたい。

 ということは的中率が70〜80%と言われている検査を行って、陽性者が出て、その陽性者はすべて感染者と考え、統計的数値として新規感染者数として発表されていることになり、こうなると実態はけっこうあやふや?

 せめて検査をした結果、陽性者は○○人、その中で無症状の人は○○人、症状がある人若しくは重症と思われる人は○○人と発表してくれないと、一般庶民は大混乱。

 そこへもってきて、日々マスコミが新規感染者数○○名と騒ぎ立てるので、あたかも身の回りに多数の症状のある感染者がいて、その人たちがウイルスをまき散らしているという錯覚に陥りそう。

 「いや実際に現状はそうなっているんだ」という考え方もあるとは思いますが、陽性者数と感染者数を混同している限り、さらに症状が出ている人がどのくらいいるのかということが分からない限り何とも言えない。

 さらに最近はウイルス自体が弱毒化しているとか、日本人はすでにこのウイルスに対抗できる免疫を獲得しているので重症化する人は少ないとか、まあいろいろな考え方が示されているようです。

 そう考えると、いったい何が正しいのか混乱します。せめて発表は感染者数ではなく陽性者数にして、内訳を示してもらいたいなと思っています。



新規感染者数が落ち着いてきた?


新型コロナ(2)


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