アトピーと「ペリオスチン」

アトピー性皮膚炎のメカニズムが明らかになった?(2013.8.6)

 蒸し暑くて不快な毎日が続いています。しかしアトピー症状が出ている以外、特に体調に問題がないので、このブログに書くべき事が思い浮かばず、昨日は更新をお休みしました。今後はこういったお休みが増えるかもしれません。

 それはそれとして、今日のヤフーの健康関係ニュースに「アトピー性皮膚炎のメカニズム明らかに 新薬開発に期待」という見出しが出ていたので、早速該当記事を読んでみました。

 朝日デジタル版は、記事の内容が途中で途切れてしまったので、改めて検索すると佐賀大学医学部の研究結果だと言うことが分かりました。

 記事を読んでみると、キーになる物質は「ペリオスチン」というタンパク質のようです。この物質が一度できると、皮膚の中に常に存在を続け、その存在によって皮膚の細胞表面に存在する「インテグリン」という物質と結合し炎症を引き起こすようです。

 そこで佐賀大のグループは、このペリオスチンそのものを遺伝的に作らせない、またはペリオスチンが出来てもインテグリンと結合することを妨げるような抗体を投与したマウスを育て、アトピーが起きるかどうかを確かめたところ、アトピー性皮膚炎が生じなかったという結論のようです。

 つまり人向けに、ペリオスチンとインテグリンが結合しないような薬が開発されれば、アトピー性皮膚炎は起きない、と言うことになります。

 なんだか実に分かりやすい話ですが、最初に疑問に思ったのは、じゃあ何でそんな余計なペリオスチンという物質が体内で作られるのか?ということです。またペリオスチンそのものはアトピーに関係するだけで、それ以外の効能はまったくないのか、と言うのが二つめの疑問。

 三つ目は、そう言った薬剤が開発されたとして、皮膚内に沈着している「ペリオスチン」は、それ以外の悪さをすることはないのか、ということ。

 そこでペリオスチンとはいったいどんな物質なのかということを調べてみると「上皮細胞の接着および遊走を支える」という説明が書かれています。

 しかし接着はともかく遊走については、英語版の説明はありますが、とても読む気になれません。接着については、細胞がレンガのように積み重なっていくときの接着剤のようなイメージかなと思われますので、これを無闇に減らすのは良くないなと思えました。

 一方喘息に関係する物質だという事も書かれていて、やはり喘息とアトピーは密接な関係があるんだと言うことが分かりました。またいろいろなガン細胞の中に過剰に含まれているようですから、多すぎてもいけないのかなと思えました。

 さらにインテグリンについても調べてみましたが、やはり細胞接着物質ということで、どちらも必要不可欠な成分ですね。従って、この両者が結合してしまうことが問題なのかもしれません。

 しかし難しい。大学の研究ですから素人が容易に理解できるとは思えませんが、一方を改善すればそのしわ寄せがどこかにあらわれるというのが生物の鉄則のような気もしますので、もう少し経過を待たないといけないのかなと思えます。

 また以前話題になった「マラセチア真菌」との関係はどうなのか?今日も蒸し暑いので左手肘の内側が赤くなって痒みを発しています。サラッとした皮膚になることを願いつつ、この文章を書いています。
 



猛暑でアトピー悪化


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