予防接種について

 インフルエンザの予防接種ですが、受けたほうがよいという意見と受けなくても言い、という二つの意見があるみたいです。実は私は小学生の頃からアレルギー体質と判断されていましたので、予防接種はよくないだろうと親が判断し、50代になるまで一度も予防接種を受けたことがありませんでした。

 もちろんこれまでにインフルエンザに罹ったことも当然あります。症状としては8度以上の熱と節々の痛みですが、一冬に1回あるかないかです。ただ罹ったときの症状は、普通の人と違い、気管が弱いため熱や節々の痛みだけでなく、喘息や咳の症状に悩まされるのが嫌でした。

 しかしインフルエンザの症状と、予防接種によって起きるかもしれないショック症状を較べ、どちらが不安かと問われたとき、やはり得体の知れないショック症状が起きる可能性があると言うことに不安感をもち、ずっと接種は避けていました。
 
 また、インフルエンザに罹ったことにより、体には免疫体制が築かれていくわけで、予防接種を受ければその免疫体制の構築力も弱くなるだろうなあ、という感触は持っていました。

 また最近では「タミフル」や「リレンザ」といった特効薬も処方されているので、これによって5年ほど前はインフルエンザが劇的に治ったという経験もしました。

 ところが、4年前の妻の抗ガン剤治療の開始に伴い、「家族の方からインフルエンザウイルスを持ち込まれると患者にうつす場合があるので、予防接種を受けて下さい」、という指示が医師からなされました。

 そのため50数歳にして生まれて初めて予防接種を受けました。果たして我が身にどのような症状があらわれるだろうか。不安を持ちながらの接種でした。

 50年間インフルエンザの予防接種を受けなかった人が、突然受けるとどのような症状が出るか、まるで人体実験に望むような心境で接種を受けました。

 当日は当たり前ですが体温測定があり、私は36℃ちょうどぐらいで、とくにそのとき風邪をひいているような症状もありませんでした。(というよりそのような日を選んで接種を受けたということです)

 まだ新型インフルエンザの流行前で2種混合のワクチンだったと思います。予防接種の注射は、痛みがないことに驚かされました。

 注射と言えば、最近は採血の注射ぐらいしか経験がありませんが、これは痛いです。何回やっても慣れません。私はやせ形の高血圧気味なので、血管を探すのも簡単で、採血の針もすぐに入るようですが、そのときのズクッとくる痛みは、何回経験しても嫌なものです。

 それに較べると、予防接種は蚊に刺されたような痛みしか感じなかったのでびっくりです。医者と、「注射は嫌なんですよねえ」なんてしゃべっている内に、「はい、終了」なんて言われてびっくりです。

 その後15分ほど待合室で様子を見ました。結構緊張感があります。もしかしたら突然何かの症状が起きるのではないかという不安があり、血圧も高くなっていたのではないかと思います。

 しかし案に相違してというか当然のごとく、特に顕著な症状はあらわれず、ほっとして帰宅。「そうかあ、予防接種というのはこんな感じなのか。結構簡単だったんだな」という印象を持ちました。



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