何故こんなに増えるのか

アレルギー小中高生45万人という記事を読んで(2013.12.17)


 「アレルギー小中高生45万人」という記事が新聞に出ていてびっくり。全体の4.5%だそうです。9年前は2.6%だったそうですから、これは一体何が原因なんだと気になるところです。

 ただし調査は自己申告によるものだと言うことで、保護者が回答しているだけですから、私のような単なるアトピーや喘息患者も含まれているのかもしれません。

 しかし現実問題として、アナフィラキシー症状で命の危険にさらされる例があるみたいですから事態は深刻です。

 私が小中学校に通っていた頃は、クラスの中で喘息患者だったのは、私一人。学校全体で数名いたかどうかだと思います。

 実際体育の授業に無理矢理参加させられて喘息の発作を起こして私が地面の上にへたり込んだとき、駆けつけた教員は何が起きたのか理解できないという時代でした。男の先生におんぶされて、家が学校に近かったので、そのまま送ってもらったような記憶があります。

 その後喘息については、画期的な吸入器が普及し、これを症状が出たとき喉に噴霧して吸い込めば、およそ30秒で効果が表れ、気管支が拡がるようになりました。私は就職するまで、この吸入器を四六時中持ち歩いていました。

 というわけで、私の場合はそういった対処方法があったので、なんとか激しい発作で呼吸困難に陥ることも無く今日まで来ましたが、食物アレルギーの場合は、うっかり食べてしまうという部分が厳しいです。

 学校側でも様々な苦労をしているのだと思いますが、私自身は教員としての仕事をしてきましたので、先生方の忙しさや仕事の多さも理解できるので、この問題は深刻だなと感じます。

 保護者としては学校側に「誤食」を防いで欲しい、とお願いするしかないわけですが、30〜40分の給食時間の中で、食事の運搬、配膳、食事、片付けということをこなさないといけない現場の状況を想像すると、やはり努力にも限界がありそうだという気はします。

 だとすると、場合によっては弁当持参?ということも考えられそうですが、そうなると給食制度そのものを考え直さなくてはいけないことになりそうです。

 一方で、どうしてこんなに増えているのか?という疑問も当然感じます。アレルギーというのは、異物に対する体の過敏反応だと思いますが、そういった反応が起きるか起きないかは、個人的には先天的な要素と後天的な要素があるように思えます。

 先天的なものは、いわゆる遺伝によって起きると思われるもので、私の場合、祖父も喘息だったということを聞いています。息子は喘息症状はほとんど出ませんが、母親から引き継いだと思われる花粉症が激しいようです。

 これは避けられないと思うのですが、もう一つが後天的なもの。これは食生活や生活環境の影響が大きいのかなと思えます。ただし原因を特定するのは難しいです。大気、水、食物、日頃から触れているもの、様々なものが要因になる可能性があります。

 今後も増加すると思われるアレルギーですが、過剰な清潔志向も一因ではないかと密かに疑っています。(程度問題ですが)


新万能細胞(STAP)


健康な生活を送るために


表紙に戻る