閾値を越すと病気になる?

刺激と時間の蓄積により、新たな段階に移行(2015.3.29)

 3月とは思えないポカポカ陽気が続き、この気温なら家庭菜園の作物もよく育つだろうと、ハワイから帰国後、必死に土を掘りおこして整地し、何種類かの葉物の種まきを行いました。

 今日はこの後少し雨が降るという天気予報なので、その恵みを期待したいと思っています。

 一方ハワイに行く直前の3月中旬にジャガイモの植え付けを終えました。後は芽が出て、大きな芋が出来るのを待つばかりですが、例年植えつけは3月の中旬からお彼岸ぐらいまでの間に行っています。

 ところが年によって、植え付けを早めに済ませたり、逆に忙しくて遅くなってしまったこともあります。そんな時は芽が出る時期がどうなるか、その後の育ちがどうなるのか気になってしまうのですが、芽が出てくるのは不思議と周囲の家庭菜園のジャガイモの時期とほんの数日しか変わりません。

 種芋の中でどのようなメカニズムが働いているのかは不明ですが、周囲の温度を察知して同じ時期に成長するとしか思えません。

 同様のことは、今まさに桜の開花予想が花盛りですが、これもまた気温との関係が大きいようです。早い話が気温と時間をグラフにして、その面積を求めていくと、その面積がある一定の値になる頃開花が始まるということのようです。

 つまり温度と時間経過により、植物体内で有機的な化学反応が進み、ある段階に達したとき、開花に向かうホルモンが一斉に放出され、花が咲くということだと思います。

 「なるほどなあ」と思って、こういった話をテレビでやっていると、つい真剣に聞いてしまうのですが、実は植物のそういったメカニズムは、人間であっても同様ではないかと思えることが多いです。

 つまり刺激となるのが温度ではなく、例えばインフルエンザウイルスとかだと、それがある一定量蓄積されて免疫系の活動を増殖速度が上回ると、突然発症するというような発想です。

 これは近年上昇傾向にある花粉症も同様で、花粉という刺激が毎年毎年体に与えられ、それに対する抗体がどんどん体内に蓄積。しかしある限度を越えると、もはや既存の免疫系では対応できなくなり、あとはプールから水があふれるように毎年花粉症を発症するようになる、ということです。

 つまり体に対する様々刺激が毎日のようにあるわけですが、その刺激による体内の抵抗力もそれに伴って増加。しかし加齢に伴って、徐々に抵抗力が弱くなり、体内の様々な部分が傷つきやすくなる。

 これこそまさに老化の原理かなという気もします。だからどうだという結論はなく、まああえて言えば免疫力を維持することが大事ということになるのですが、それよりも刺激と時間の関係で、ある閾値を越したとき新たな段階が始まるというのは面白いなと感じます。
 



健康維持の極意?


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