咀嚼力が大きいことのメリット(2013.5.10)
歯垢はなるべく速やかに取り去り、それでも歯石がたまってしまったら速やかに歯医者さんに行き除去してもらうというのが、咀嚼力を維持する最大のポイントであることが分かりました。
それはそれとして、人間の噛む力というのはいったいどくらいあるんだろうか?ということが気になって調べてみると、ネットで調べた限りでは60〜70kgと書かれていました。
当然スポーツをやるような人は、奥歯を噛みしめて力を入れたりしますから、もっと大きな値になるのかもしれませんが、一般の人はこの程度なのかなと思います。
しかし60kgと聞いても実はピンと来ません。上の歯と下の歯が重なり合って、そこに何かが挟まれたとき、それに加わる力が60kgなのかなという気もしますが、実際に生じる力というのは加えられる面積によっても変化するはずです。
これについても調べてみると、どうやら60kgというのは、噛みしめたときに上下の歯が実際に接触している面積すべてに対しての平均的な力のようです。
では接触している面積はどのくらいかというと、30〜60mm2というデータがありました。仮に50mm2とすると、0.5cm2に相当しますので、噛む力全体の圧力というのは120kg/cm2ぐらいとなります。つまり1cm四方の面積に120kgの重さが加わった状態ということです。
次にこの120kg/cm2という途方もない圧力(力)を産み出しているものはいったい何かというと、要するに骨とそれを取り巻く筋肉が関係します。
特に実際に力を生じさせるのは筋肉だと思うのですが、これは咀嚼筋と呼ばれ、さらに細分化されています。中でも一番関係がありそうな筋肉は「咬筋」と呼ばれるもので、耳たぶの下あたりから口の左右、つまり頬の内部に位置する筋肉のようです。
これが発達している人は咬む力が強いわけですが、咬む力が強いということは咀嚼力があるということで、そうなると食べ物をよく噛むことが出来ますから、噛まれて胃に収まった食べ物をさらに胃液で分解しやすくなります。
ということはそれが腸に伝わったとき、栄養分が吸収されやすいということにもなり、食べ物の栄養分を効率的に吸収できると言うことになりそうです。
ちなみに咀嚼力が大きいと以下のようなメリットがあるそうです。
@ あごが発達し、言葉の発音が正確になる
A 消化吸収が良くなり、少食でも満腹感が得られ、太らない
B 噛むと血流が良くなり、思考力も高まる
C 運動能力が高まる
というわけで、咀嚼力というのは健康寿命にかなり影響することが分かってきました。昔から言われていることですが、どんなものでも、ともかく良く噛んで食べると言うことが、咬筋の発達を促し、さらに健康寿命を伸ばすということになるようです。