交感神経の一部を焼いて血圧降下

手術で血圧を下げる(2012.4.25)

 難治性の高血圧症患者さんに対して、薬物療法ではなく、腎臓近くの交感神経の一部を切除する手術が行われ、250近くあった上の血圧が130前後まで下がった、という報道がNHK?のテレビであり、「えっそんな治療法があるのか」とびっくりして、ネットで調べてみました。

 見つけたページの題名は「高血圧 新治療法の手術に成功」というもので、4月24日17時53分にネットでも配信されていました。

 手術の方法は太ももの血管からカテーテル(細い管)を入れ、腎臓の動脈の周りにある交感神経の一部を焼き切るというものです。

 この記事ではこれしか書かれていませんが、テレビの解説では、腎臓の周りにある交感神経系と脳との間に血圧をコントロールするための情報交換が行われているようで、この情報交換が活発になりすぎると血圧が勝手に上がってしまう、ということでした。

 そこでこの情報交換を抑制するために、一部の神経系を直接切断してしまうことにより血圧を下げる、という方法のようで、今のところ手術による副作用も認められていないようです。

 それにしても交感神経系の刺激によって血圧が上がると言うことは知っていましたが、腎臓と脳との間に情報がやりとりされていると言うことは知りませんでした。

 また腎臓の周りに交感神経系が張り巡らされている、と言うことも知りませんでした。しかし腎臓の周りに交感神経系があって、これが緊張することによって血圧が上がると考えると、腎臓という臓器そのものの働きをきちっと理解しておく必要があるなと感じました。

 そこで付け焼き刃的ですが、「腎臓 高血圧」という検索語句でネット上の情報を探してみたところ「大日本住友製薬」のページに腎臓と高血圧の関係について説明がありました。

 ここに高血圧症患者の30%には、腎障害が隠れている可能性があると書かれています。尿検査をやって異常があるという結果をもらった高血圧症患者さんは要注意ですね。私の場合は今の所マイナスという検査結果で、特に異常は指摘されていません。

 いずれにしても、腎臓への刺激が大きくなると交感神経の働きが活発になるわけですから、その意味では腎臓を過度に刺激しないことによって、交感神経を切除するのと同等の効果がありそうだなと感じました。

 では腎臓を過度に刺激する原因は何か。これは血流を流れる物質になるのかなと思えますので、要するに食べ過ぎ、飲み過ぎは駄目、脂っこいもの、味の濃いものもだめ、ということになり、結局体によいとされる食物を適度に摂る、という基本に戻ってきます。 



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