免疫系のピークは30歳前後

血液と内臓の次に重要なのが免疫系(2013.1.14)

 健康を維持するための原点は血液と内臓である、というのが私の考えなのですが、そのためには何回も書いていますが良質の食事と空気、運動、ストレス解消が重要なポイントになります。

 一方言葉では良質の食事や空気と簡単に書くことが出来ますが、実際にはその良質な食事や空気の中にも体にとって有害な雑菌やウイルス等が混じっていることも間違いありません。

 それを避けるためには、自然の豊富な場所に行って、添加物の入ってない自然食を摂取すれば良いと言うことになりますが、そんな場所で生活するのは現代では不可能でしょうし、たとえ自然食であっても、それに有害な物質が含まれていないとは限りません。(人工的に作り出された化学物質よりは良いと思いますが)

 これは生命の進化の過程で育まれてきた自己矛盾の解決法だと思うのですが、食べるものには異物が含まれている可能性があることを前提に、それを中和または解毒、排出する機能も必然的に備わってきました。それがすなわち免疫です。

 つまり良いものを摂取したとしても、どうしてもその中に不必要なものも含まれてしまうと言うのが自然界の掟であり、であるならそれらをいかに無毒化して排出するか、というのが生命存続の使命となります。

 この免疫を担当しているのが血液中に含まれる「白血球」と言われているものです。一般的に血液に含まれている血球成分は「赤血球」「血小板」「白血球」と言われていますが、この白血球にはいくつかの種類があります。

 これは体内に入ってきた異物の種類によって担当部署が違うということを表しているのかなと思います。つまり細菌関係を担当する白血球、ウイルス関係担当、化学物質関係担当というような感じだと思っています。

 でこのいろいろな白血球を作っているのが、骨の中心部にある骨髄で、さらにそれらが成長し様々な免疫機能を獲得するのが胸腺、脾臓、リンパ節という部分です。

 ところが胸腺、脾臓は何故か年齢と共に萎縮していき、体内の免疫の強さは30歳ぐらいがピークとなり、50代では半分以下になってしまうようです。

 その結果高齢者独特のガン等の病気が発症するわけですが、もし胸腺や脾臓が萎縮しなければ、体内の免疫は活力を維持するはずです。

 ではなぜ萎縮するのかが気になるところですが、どうやら免疫の学習というのは若いときのものが一生残っているようで、20代30代に学習すれば、後はすべての年代に対応できるため萎縮しても問題ないと言うことになります。

 しかしそうなると50代60代でそれまで取りこんだことのないような異物(ガン細胞も含めて)が体内に入ることもあるわけで、その時は、残っている免疫系がフル稼働して排除する、と言うことになるのかなと思います。

 ちなみにこの点について、「胸腺の退縮と免疫機能」で、以上のことから「20代ぐらいまではいろいろな病気にかかって抵抗力をつけた方がよい」という結論を導いています。

 最近なんでも除菌除菌と叫んでいるコマーシャルが多く見られますが、そうゆう無菌状態の部屋で生活していると、いざ社会に出て豊富な雑菌に取り囲まれるとすぐに病気になってしまう、と言うことも考えられます。若い人がノロウイルスで症状悪化なんて話を聞くと、こういった内容を思い出してしまいます。


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