高齢者の腰痛は治らない?

腰痛対策と長寿社会(2012.2.16)

年齢を重ねればあちこち具合が悪くなるのは当たり前で、どこが悪くなるかは人それぞれ、というのは頭では納得していても、いざそれが自分自身に激しい症状となって降りかかってきたら耐えられるんだろうか、と言う不安を、母親の腰痛を見ていて感じました。

 原因ですが「高齢者の腰痛の原因」という語句で検索してみると、女性の場合は「骨粗鬆症」という言葉が出てきます。(母親の場合「脊柱管狭窄症」には該当しないようです)

 女性が高齢になると、ホルモンバランスの関係で骨の中のカルシウム成分が減ってしまい、骨がもろくなります。これはどうやら避けられない現象のようで、現状では骨カルシウムが減るのを遅くするしか手段がなさそうです。

 その方法は主としてカルシウムの補給にあるようですが、要するに牛乳、チーズ小魚、大豆製品を食べろと言うことですね。酢も良いみたいです。

 一方骨の周りを取り囲んで骨を支えている筋肉も年齢と共に疲労してきますから、日頃から筋肉が衰えないようにしないといけないということになり、ウォーキングや水中歩行が勧められるわけです。

 当然ながら体重は軽い方がよいわけで、母親の場合は「年齢の割にはまだ症状は軽い方だ」と医者に言われましたが、それは本人自身がやせていて、体重が軽かったせいかもしれません。

 しかし様々な対策を読んでみても、予防については食事や運動療法等いろいろ書かれていますが、起きてしまった腰痛への対策というか、腰痛を減らす方法について書いてあるページはほとんど見あたりません。

 せいぜいがコルセットをつけるとか、姿勢に気をつける、風呂は良くないという程度です。

 これは要するに、腰痛になることを食事や運動で遅らせることは出来るが、なってしまった腰痛を完治することは不可能に近いということだと思います。

 理由は明らかで、老化に伴う腰痛ですから、老化を止めて体を若返らさないと(骨の骨密度を高め、筋肉を復活させる)腰痛は治らないということであり、現代医学では組織そのものを若返らせることは出来ませんから、対策は対処療法にしかならないということです。

 とうことは痛み止めを使って、なんとか動ける範囲で動くと言うことしか方法がないようで、動けなくなった時点で寝たきりと言うことになりそうです。

 文章で書くのは簡単ですが、もし自分が一人暮らしになりこのような状態になったらと思うと、愕然とします。しかも、腰痛は老化の中のほんの一部の現象であり、それ以外にもたとえば老眼や耳が遠くなる、歯が抜けると言う現象が起こり、さらに体内でもガンや脳卒中等の病気を抱えるようになるんだ、ということを考えると、長寿社会といっても、個人個人の幸福と比例関係にあるのかどうか疑問だな、と思えてしまいます。  



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