養殖サーモンが大人気(2012.6.8)

 昨日夕方テレビを見ていたら、TBSだったような気がするのですが、回転寿司でサーモンが大人気というような報道がありました。

 確かに今スーパーに行くと比較的購入しやすい値段で、多数のサーモンが並べられています。私は息子の弁当作りで時々天然紅ザケを買うのですが、だいたいその横にオレンジがかった美しい色合いの切り身が並んでいます。

 たまには買ってみるか、と手が伸びるときもあるのですが、パッケージに書いてある「養殖」という字にトラウマがあるため、結局買わずに他のサンマやアジを買うことが多いです。

 実は私は一時期船釣りにはまっていたことがあって、月に1回ぐらいずつ湘南平塚港の釣り船に乗って、おいしく新鮮な魚を釣っていました。

 ある時台風が通過したあと、台風後は魚はよく餌に食いつくので、釣果が期待できると判断し出かけました。狙いはワカシ。ブリの子供です。これを竿を使わずに針と糸だけて釣り上げます。

 魚の引きがダイレクトに伝わるので、自分が漁師さんになったような興奮を覚える、ひじょうに面白い釣りです。

 さて釣り始めてみると、確かによく釣れます。ところがその内釣った魚の中に背骨の曲がったワカシが混じるようになってきました。さすがに背骨がゆるくカーブを描いているような魚は気持ち悪いので釣ってもすぐ放流していました。

 ただその日はやけにそういった変な恰好をしたワカシが釣れます。不思議に思って船長さんに尋ねると、なんと台風の波で養殖イカダの一部が切れ、養殖していたワカシ(イナダとも言います)が海の中に逃げ出したんだ、と言います。

 つまり我々が釣っていたワカシは天然物と養殖されたワカシの一部であり、その中に形が整わないワカシが混ざっていたと言うことです。

 もう20年も前のことですから、今はどうなっているのか分かりませんが、当時の養殖時の高タンパクの餌が、こういった一種の奇形を産み出したのではないかと思っていますが、それ以来養殖の魚はどうも敬遠気味です。

 狭い生け簀にたくさんの魚を入れ、さらに成長を早めるために、高タンパクの飼料と、病気を抑える抗生物質が入った飼料を与えていたのだと当時の科学雑誌には書いてありました。 (鶏の鶏卵にも似たような問題があります)

 サーモンはどうなんだろう、と思っていますが、なにせ日本からはひじょうに遠い、ノルウエイやチリ、カナダといった国で養殖され、それがはるばる運ばれてきているので詳細は分かりません。ただ遠方なだけに飼料の問題だけでなく、保存料や酸化防止剤と言った添加物の問題もあるのではないだろうかと、さらに疑いを持ってしまいます。

 切り身になれば最初の姿は分からない、と言う部分も心配です。もちろんまったく問題が無い可能性も充分にありますから、個人的な推定だけでは判断できません。もう少し調べてみます。 


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