眠るためには体温低下が必要です

寝付きをよくするために(2012.5.1)

睡眠についてですが、ともかく第一段階は寝付くことです。ところが心配事が多かったり、強いストレスを受けていたり、騒音や悪臭、光といったものに悩まされていたりすると、なかなか寝付けません。

 前者は精神的苦痛、後者は物理的苦痛を味わうものかなと思えますが、それではそもそも人間が眠るというのはどのような過程なのか調べてみました。ここの原理が分かれば、寝付きやすさを人工的に作り出すことも可能かもしれません。

 もちろん経験的に、睡眠前には食事をしないとか、コンピューター等の細かい神経を使うような作業をしないと言うことは分かっていますが、ではなぜそれが駄目なのか、もう少し突っ込んで考えてみたいと言うことです。

 で最初に寝付くまでの時間ですが、疲労困憊、睡眠不足なんかの時は、それこそ倒れるように眠り込む、なんて良く文学作品にも書かれていますが、まさにベッドに横になった瞬間に眠りに吸い込まれる感じです。つまり1分もたたないうちに寝ていると言うことです。

 反対に心配事があったり、なんか新しいひらめきみたいなものを感じたりすると、30分とか1時間とか、ず〜っと考え続けているような気がします。

 ところが端から見ていると、この間にどうやらふっと寝ていたりすることがあるみたいですね。つまり眠りが浅い状態で、意識がある状態と眠っている状態の境界線上にあるわけですが、本人は「興奮して全然眠れない」と感じているわけです。

 ネットでも寝付くまでの時間について様々な経験談が語られているようですが、だいたい寝付くまでは普通の人なら5〜30分ぐらいではないでしょうか。

 ではそのかん我々の体の中でどんなことが起きているのか。調べていくとレム睡眠やらノンレム睡眠と言う言葉がやたら出てきますが、その前にどうやら体温低下が起きないとよく眠れないようです。

 睡眠中は新陳代謝を下げる必要があるようで、その関係で体温も下げることになるようですが、逆に言うと体温が下がらないと眠れないと言うことになります。

 ではどうやって下げるのかというと、眠ろうとした瞬間から手足の先端付近の血管を拡張させて、ここから体温を逃がすということが書かれています。

 よく冷え性の人の寝付きが悪いといいますが、冷え性の人は末端の血管の血液の流れが悪いため、手足の先端付近が冷えてしまうわけですが、この時血管は収縮していますので、放熱効果が得られず、体温が下がらないため眠りにつきにくい、と言うことになるようです。

 そこで熱すぎない程度に湯たんぽ等を使うと、血流が回復し、体温の放熱効果が高まり寝やすくなると言うことです。同様に、寝る前に風呂に入れば血流が良くなります。また軽いストレッチをすれば、これも血流を良くします。

 寝付き一つをとっても、原理を考えていくとなるほどなあと考えさせられますね。普段は体が勝手に調節してくれているわけですが、その調節がうまくいかないときは、人為的にちょっと工夫してあげると寝付きが良くなるということです。

 他にもその原理を応用すれば、寝具の材質やパジャマの厚さなんかも微妙に関係するのかなと思えます。



眠り込む瞬間


睡眠


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