睡眠時無呼吸症候群

カルシウム不足による不眠(2012.5.6)

 私は高校の教員ですが、生徒の中に「睡眠時無呼吸症候群」と思われる症状を示す子がいました。性格的にはそれほど問題ないのですが、所構わず寝てしまうという奇癖がありました。

 私が担任した生徒ですが、体はかなり大きく全体として肥満気味。将来は相撲取りか、なんて冗談を言っていたこともあるのですが、授業中この子の様子を見ていると、体はちゃんと直立して前を向いているのに、いつの間にか目をつぶり、そのまま寝てしまいます。

 当初は「授業中寝るんじゃない!」と言って起こしたりしていたのですが、「すみません」と言って起きるものの、5分ぐらいしてふと見るとすでに寝ています。「夜ちゃんと寝ているのか?」と聞いても「寝てます」と答えます。

 私の授業に飽きて眠る生徒もいますが、その眠り方が半端じゃないので、これはもしかして病的なものではないかと考え、三者面談で来てくれたお母さんに夜の状況を聞いてみると、確かにきちんと「特定の時間に布団に入っている」と答えます。

 しかしそうやって三者で面談をしている最中にも、本人のまぶたが下がってきていつの間にかコックリを始めています。その現状をお母さんに確認してもらいつつ、しつこくお母さんに、「授業中でもこんな状態なんですが、睡眠中はちゃんと寝ているようですか?」と聞いてみると、「時々急に起きあがる事がある」といいます。

 それを聞いて、「もしかしたら睡眠障害があるかもしれませんから医者に診てもらった方がいいですよ」と伝えました。本人は一見健康そうに見えるので、今更医者なんてと思ったようですが、後日医者に行ってみると、やはり睡眠時無呼吸症候群であり、手術が必要(扁桃の一部を切除)とのことでした。

 ずいぶんいろいろな生徒を見ていますが、睡眠時無呼吸症候群の生徒は初めてで、当初は私もとまどいましたが、健康そうに見えても、夜深い睡眠が得られず、昼間いつの間にか寝てしまうという症状がある人は、憶せずに医者に相談した方がよいと思います。

 というわけで、今日は睡眠に良さそうな食べ物を調べようと思っていたのですが、ちょっと前置き?が長くなってしまいましたので、一つだけ紹介します。

 それはカルシウムです。小魚や大豆製品、乳製品に含まれているようですが、いわゆる加工食品には余り含まれていません。従って基本的な食事が少ない場合、カルシウム不足に陥っている可能性があります。

 これが不足するとイライラするようです。上記の例と同様に、カルシウム不足の生徒達は、いわゆるキレル、ということがよくあります。もちろん例外もあるようですが、突発的に感情を爆発させるような生徒に、後日落ち着いたときに「普段何食べてる?」と聞くと、基本的に野菜や魚不足のメニューを言います。

 「普段からイライラするんじゃないの?」と聞くと「そうです」と答えます。そうゆう時は「それはカルシウムが不足している可能性もあるから食生活を変えなきゃ駄目だよ」とアドバイスはしていますが、巷にはおいしそうなスナック類が溢れていますので、そう簡単には治らないようです。

 そういった子達が成人となり、仕事をはじめたら、単調な軽作業など続くわけがありません。続くとしたら今度は精神的にイライラ感が募り不眠が始まると思います。



メラトニンによる睡眠


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