メラトニンの作用

睡眠を制御するメラトニン(2012.5.7)

 睡眠に良い食べ物というのを調べていくと、睡眠に良い物質というのが一杯出てきます。よく出てくるのが「メラトニン」という物質。名前はよく聞きます。

 そこで改めて「メラトニン」についてウィキペディアで調べてみました。すると化学式はC13H16N2O2という物質であり、動物ホルモンの一つであり、脳の松果腺(松果体)から分泌されると書かれています。さらに人ではメラトニンの血中濃度が昼間は低く、夜は高いようで、これが睡眠に関係すると書かれています。

 と言うことはメラトニンが増えれば、精神が落ち着き眠りが訪れるのかなと思えます。

 そこでまず松果腺がどこにあるのか調べてみました。すると脳のちょうど中央にある間脳の後ろ側にあることが分かりました。面白いなと思ったのは、この間脳の眼球側には視床下部があり、後頭部側にはこの松果腺があることです。

 さらに間脳は感覚神経と大脳を中継する役割をもっているようで、何らかの感覚があったとき、その感覚について大脳が判断し、それによって自律神経系を自動的に制御したり、感覚がなくなりつつある(寝ようと思っている)ときはメラトニンを分泌させて睡眠にいざなうというはたらきがあるように見えます。

 また大きさは通常8mm程度ということなので、小指の先ほどの大きさしかないようです。さらにこれは子供では大きく、思春期になると収縮すると書かれていますので、成長期の子供がよく寝るのはその大きさ(大きければメラトニン生産量も多いのではないかという素人判断ですが)によるのではと思えます。

 肝心のメラトニンの生産量ですが、ウィキペディアには「メラトニンの生産は、光の暗さによって刺激され、明るさによって抑制される」(「 」内は引用です)と書かれています。

 つまり光の光量の落差によって、その生産量が変わると言うことです。勝手に私の判断を付け加えると、明るい内は生産量が減り眠くならない、暗くなると生産量が増え眠くなるということですから、雨の日の暗い1日が何となく眠いというのも、そういった理由があるのかなと思えます。

 逆に朝起きてカーテンを開けたら青空が拡がっているのを見て爽快感が拡がるのも、光の刺激でメラトニンの分泌が急減して目が覚めるということなのかなとも思えます。

 と言うことは、昼間から「眠れないなあ」なんて思いながら家の中で鬱々として暮らすのではなく、なるべく家の外に出て陽の光を存分に浴びて刺激を受け、メラトニン分泌量を減らしておいて、夜になったらいつまでも明るい場所で活動していないで、例えばちょっと暗めの室内で音楽でも聴きながら寝酒を楽しむとかすれば、徐々にメラトニン分泌量が増え、最後に寝室は出来るだけ暗くすれば分泌量がさらに増え、眠りが訪れると言うことになります。

 メラトニンの分泌量から考えた眠る方法ですが、よく考えるとこれは昔の人が日常的にやっていたことですね。つまり日の出と共に農作業に出て、日の入りと共に家に帰り、せいぜいが暗いローソクぐらいを使って灯りを確保し、早い時間帯に寝てしまうと言うことです。

 メラトニンの分泌まで考慮すると、実に理にかなった睡眠だったといえます。



メラトニンを含む食べ物


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