人の心臓は一生の間に25億回拍動

心臓の働きは驚嘆に値します(2012.10.31)

 今年行っている生物の授業は、自分自身の健康に対する知識を得る上でも凄く参考になります。今日は先ずが円筒形だったらどのくらいの大きさになるかという計算をしました。

 円筒の体積ですから、肺1個の容積を1500mLとして、肺の長さを25cmとすると、直径は9cm弱になり、まあだいたい自分の胸をみるとそんなもんかなと感じます。(息を吐ききってもまだ肺は膨らんでいますから、実際の大きさはもう少しおおきいはずです)

 続いて心臓の話をしてました。「心臓の位置は?」「心臓の大きさは?」という簡単な話から、先ずは拍動数へ。心臓は1分間に約60回拍動しています。では人生80年で何回拍動しますか?と授業を展開しましたが、結果はものすごい数です。

 計算式は60×60×24×365×80という単純なものですが、結果は約25億回。この回数には自分でもびっくりしました。それだけの回数、特に意識するわけでもなく、ひたすら昼も夜も収縮を繰り返しているわけです。

 この計算でいけば高校生は約5億回すでに拍動を行っているわけで、60歳まで後数か月の私の心臓は、すでに19億回近く拍動した計算になります。

 心臓は一種のポンプですから、灯油ポンプを例にとると分かりやすいかなと思っています。あれを1分間に60回押し続ける事に相当するわけですが、たぶん1万回ぐらいでプラスチックの一部にヒビが生じてくるのではないでしょうか?(あくまで想像です。実験したわけではありません)

 それを考えると、心筋の細胞も少しずつ更新しているのだとは思いますが、この筋肉は途方もない柔軟性と強靱さを持っているんだなと実感できます。

 次に心臓が1回に押し出す血液量の話をしました。当然ばらつきはありますが、1回で約70mL前後の血液が押し出されるそうです。これはコップに3分の1ぐらいの量です。200mLの牛乳パックでも説明できます。

 牛乳パックの中に70mLの水を入れて、直径数cmの穴をあけ、そこから1秒でこの液体をすべて絞り出すことを考えると、これまたものすごい力だなと思えます。(自分で握るイメージを作ればよく分かります)

 さらに話をすすめて、1回に70mLですから、1分間に60回拍動すれば約4200mLの血液を循環させることになります。一方、人間の血液の総量は4〜5Lだそうですから、簡単に言えば血液は1分間で全身を一回りするということになります。

 いやはやたいしたことをやっているんだなとつくづく思います。そんな中で、例えば血液が粘性をもち粘っこくなっていたら、当然全身に血液を回すために心臓は過剰な負担を強いられます。これがいわゆるドロドロ血液による高血圧ですね。

 また血管の内壁に様々なゴミ(コレステロール?)が付着していれば、当然その部分の血液の流れは悪くなりますので、そこを無理に遠そうとすれば血圧が上がります。さらに場合によってはその血圧によって血管の一部が破れ、その部分から内出血が始まることも予想できます。

 心臓の働きから血液の疾患を考えていくと、これは確かに心臓の負担は大きいなとあらためて感じさせられました。 



欧米型の食生活


心臓関連


表紙に戻る