高額療養費と保険診療、TPP(2011.1.8)

 どんなに高額の医療費であっても、保険がきけば、高額療養費制度がある限り、その負担は月々10万円前後で収まります。しかしその間入院した人が家計を支える人だった場合は収入が閉ざされますから、家計を支える人の医療保険は月単位で10万円ぐらいの補償では間に合わないかもしれません。

 我が家の場合は専業主婦の妻が入院したので、私が仕事を続けられる限り収入には問題ありませんでした。しかし逆に私が入院するような場合は、仕事は休職となり、給料はたぶん半減すると思います。

 民間企業なんかの場合では、もしかすると退職してくれとまで言われる場合もあるかもしれません、そうなると生活費としての収入は絶たれ、なおかつ入院治療費が月10万必要になってきますから、よほどの蓄えがないと、すぐに生活が破綻します。

 そう考えると、家計を預かる人の医療保険は入院療養費の約10万円以外に家計費の分まで考慮せざるをえず、仮に月20万を上乗せしようとすると、保険費用は単純計算で3倍になります。

 私自身は、そういった可能性を考えて、医療保険は私、妻、子供とそれぞれ入院の補償額を割り振って加入していたことが幸いしたと思っています。その意味でも健康は財産であると言えます。

 なお掛け捨ての保険ですが、年間に直すと家族3人で10万円ぐらいでした。通常の年金や終身保険を含んだものに較べると、月7000円ちょっとですから安いと思います。

 それはそれとして、先端医療ではいわゆる保険がきかない薬剤を使用しなくてはいけない場合があります。我が家の場合は、リツキサンという薬がそれに該当しそうだったのですが、その値段が1回約20万円と言うことでした。

 幸いにも保険適用となりましたので、高額療養費の中に含まれることになり、いくら使っても支払額は月10万前後でおさまりました。

 もし保険適用が出来なければ、月10万以外にその薬剤を使用する場合20万円の追加料金が必要となりますから、月30万というお金が必要になり、命を金で買うようなニュアンスになります。

 現在国会ではTPPの問題が取りざたされ、医療に関しても外圧が高まり、国民皆保険制度が崩れる可能性があると指摘されています。不勉強でまだ分からない部分も多いのですが、医療と食べ物に関しては、政府の動きに注意が必要だと思っています。



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