ガンに対する最初の防壁はアポトーシス

アポトーシスが重要(2012.10.2)

 昨日からの話の続きですが、今日は車で30分ぐらいの所にある比較的大きな本やさんに行く機会があったので、少し医学関係の本を立ち読みしてきました。

 昨日まとめた内容の先を考えるヒントがあればなあと思っていたのですが、本当の医学関係の専門書を除いた、いわゆる家庭医学のコーナーには、ガンについての様々な書籍がありました。

 そしてその背表紙に多く見られる語句は「食事」と「免疫」です。食事を変えればガンの予防や再発防止になるとか、免疫を活性化させればガンが消えるのでそのために・・・・、と言う本がものすごく多いですね。

 そういったことももちろん大事なのかなと思っていますが、どうも根本的なところで誤魔化されているような気がしてしょうがないです。

 食事一つ取っても、これを食べれば体によい、と単一の食品を勧める書籍もあるし、食事はバランス良くと書かれたものもあるので、両者は矛盾します。

 脂肪は良くない、肉は良くないと書かれた本もありますが、一方で脂肪や肉類はエネルギー源であって、適度な摂取をすることにより日本人の寿命も延びてきた、という意見もあります。

 菜食がよいとか、玄米が一番とか、まあともかく百花繚乱、どんな食べ物でも、どんな食べ方でも、理由をつければすべて食事療法になってしまうな、という感想を持ちました。

 また免疫は、病的に普段から免疫が衰えてしまっている人がいるなら別ですが、ごく普通に生活が出来ていれば、ごく普通に免疫ははたらいているわけで、そこからあえてさらに免疫を強化するという意味合いがよく分かりません。

 そもそもガンが発症したのは免疫が衰えていたからだ、と原因を分析した臨床例も見あたらないような気がします。つまり免疫は衰えていたのではなく、しっかり働いていたが、ガン細胞の増殖を検知できなかったか、増殖の勢いに負けてしまったかのどちらかではないかと思えます。

 そう考えると、ものは言いようでなんとでも解釈できるからこそ、本やさんに耳障りの良い免疫と食事療法という言葉が並ぶのかなと疑ってしまいます。 (もちろん大多数の著者はそれが一番よい、と考えて書かれているのだと思いますが)

 しかし昨日書いたように、健康な人でも毎日数千個のガン細胞が生まれていると言うことは間違いないようですから、それなのになぜ普通の人はガンにならないのか、という予防や対策ではなく、ガンにならない理由を知りたいです。

 そりゃ免疫があるからだよ、と言われれば、まったくその通りで、また元の議論に戻ってしまうのですが、本屋さんで気になったのはアポトーシスです。何故ガン細胞は自分自身で自滅しないのか。

 素人の考えですから、適当に読み飛ばしてくれればいいと思うのですが、個人的にはアポトーシスのメカニズムというものに興味を感じてきました。

 通常の自滅する細胞と自滅しない細胞の違いは何かということです。もう少しアポトーシスの働きそのもについて勉強が必要だなと感じました。



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