レジオネラ菌は肺炎を引き起こします

埼玉県の入浴施設でレジオネラ症、4人入院(2012.12.12)

 寒くなってきたのでたまには日帰り温泉施設にでも行こうかと考える人もいると思います。我が家のすぐ近くにも温泉施設があり、たまに行ってきます。

 しかし今日のニュースで、我が家から車で30分ほどの所にある日帰り温泉施設で、レジオネラ症を発症した方がいたというニュースが出ていてびっくり。この温泉施設は埼玉でも結構有名な所ですが、入浴料金がちょっと高いので私は今まで利用したことがありませんでした。

 今回はこの温泉を利用した男女4人の方がレジオネラ症に感染したということで、4人とも入院。一人は重症だそうで、レジオネラ症で入院なんてあり得るのか、それも重症というのはどうゆうことなのか気になったので調べてみることにしました。

 ウィキペディアでは、先ず名前の由来について書かれていましたが、米国の在郷軍人会の大会でこの病気が大発生したようで、221人が感染、34人が死亡という大惨事になったようです。

 でこのとき発見された細菌の名称を「在郷軍人」の英語である「legionnaire」にちなんでレジオネラ菌と呼ばれるようになりました。

 なんで温泉施設でもない、単なる大会で集団感染したのかというと、会場近くの建物の冷却等に潜んでいたレジオネラ菌が、空気中にエアロゾルの形で飛散したと言われています。

 感染時の主な症状ですが、どうやら肺に感染しやすいようで、肺炎を引き起こすと言うことです。このことから、冬場で高齢者がこの感染症に罹ると辛い症状になりそうだと言うことが推定できます。

 ではどこに生息しているかですが、なんと驚いたことにどこにでもいる、と言うのが常識のようです。特に人の生活環境では、大量に水をためる場所で繁殖することが多いみたいで、その意味でも浴槽の清掃が必要だと言うことになりそうです。(我が家の風呂の状態を考えて、ちょっと反省しています)

 感染は、こういった風呂場等で、汚染された湯船の水をバシャバシャかぶったりすると、その中のしぶきの小さな微粒子がが空気中に浮游し、それを呼吸によって吸い込むために感染します。

 ただし通常は免疫機能により症状は出てきません。ただ高齢者等、免疫機能が衰えている人は感染しやすいのは当たり前の事です。その意味では入浴施設はお年寄りがよく利用しますから、施設側の消毒体制が問われる問題です。

 なおしぶきによる感染が多い、と言うことを考えると、無闇に長時間泡風呂(ジャグジー)等に入るのは考えものだと言うことになりそうです。特に水面がバシャバシャ泡立つようなジャグジーは避けて、浴槽の底の方で流れが出るような構造が良さそうです。

 治療ですが、どうやら罹ってしまうとたちの悪い最近のようで、抗生物質等も効きにくいみたいですから注意が必要です。家庭で24時間風呂を使っている場合も、出来ればジャグジー機能は使わないようにして、必要に応じて(マニュアルを見て)浴槽の水を交換するなり消毒することが必要です。

 また最近冬場でよく使われる加湿器からの感染もあるみたいです。タンク内に水を長期間入れておくことに寄って発生する可能性があります。加湿が必要な場合は、室内に洗濯物を干す等の処置をすると良いかもしれません。


梅雨時の呼吸困難症状


肺機能関連


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