首都圏の感染者数推移

2020.4.26

 日本で首都圏等の7都道府県に緊急事態宣言が出されたのが4/7ですが、当時は世論に押されてやむなくという印象でした。その後、首都圏だけではだめだという意見が各知事から噴出し、安倍政権が全国に向けて緊急事態宣言を出したのが4/16。

 そもそも多くの人たちは3月下旬の三連休前に緊急事態宣言を出すべきだと考えていたと思うですが、宣言をすることによりオリンピック実施や経済への影響を考えたのか、結局宣言は出ませんでした。

 当時も今も思っていることですが、三連休前に宣言が出ていたら、事態はかなり変わっていたような気がします。とはいえ、新型コロナのことだけを考えればそうなりますが、それ以外の様々な問題を総合的に判断すると、どうしても決断は及び腰になるのだろうなという気もします。

 というわけで、過ぎたことをとやかく言ってもしょうがない。ただ、中国や韓国、タイといった比較的封じ込めに成功したと思われる国の様子を見ると、私が調べた範囲では、何らかの制限を行ってもその効果が表れるのは3週間後ぐらいからだという事が分かってきました。

 つまり2週間後ぐらいでは、その兆候が感じられるかどうかという微妙な時期になります。そういった時系列で日本を見ると、当初の首都圏の緊急事態宣言から今日で19日。

 普通なら効果の兆候が感じられる頃です。しかし東京都の累計患者数のグラフを見ると、その兆候はほとんど感じられません。これはいったいどういう事なんだろうか?と悩んでいますが、私には理由が不明。

 ただ私が住んでいる埼玉県の累計患者数のグラフを見ると、19日ぐらいから少し増加の傾向が緩やかになったように見えます。しかし神奈川県の状況を見ると、やはり東京都と似たようなグラフになっています。
 
 さらに千葉県を見ると、ここ数日で若干増加の勢いが緩んできた印象もあります。というわけで、関東4県ではわずかに感染者数減少の兆候が感じられる程度という事になります。

 という事は、やはり4/7の首都圏だけを対象にした緊急事態宣言では、感染拡大防止にはわずかの効果しかなかったという事になりそうです。
   
 といなると、効果を確認するには、日本全国に緊急事態宣言が出された4/16からの2週間経過した4/30あたりが目安になりそう。

 さらに実際に増加率の減少をグラフ等で目にすることができるようになるのは3週間後の5/7あたり?しかしもしゴールデンウイークの人出が多ければ、5月中旬には全国で感染拡大が再度起きるという最悪の事態も予想できます。

 最後に日本全体の感染者数推移のグラフを添付します。縦軸の人数はJohnsHopkins大学の数値を使っています。横軸は1/24からの経過日数です。



 このグラフで74日目が7都府県に緊急事態宣言が出された4/7。3月の三連休前日3/19は56日目。この時でなかったことで、2週間後の70日目あたりからグラフが急上昇しています。



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