マスクと飛沫感染

2020.4.27

 1/28に掲載されたヤフーの記事ですが、題名は「新型コロナウイルスについて医学的にわかっていること」となっています。

 先日改めてこの記事を見なおしてみて、これ以降に分かったことも含めて、結構この記事は正しかったんだという印象を持っています。

 最初に注目したのがこのウイルスの大きさ。直径はわずか125ナノメートルと書かれています。ナノというのは10のマイナス9乗を表す用語ですから0.000000125mという事になりそう。

 ミリメートル単位にすると0.000125mm。早い話が1mmの1万分の1ちょっとの大きさ。手元にある生物関係の資料を見ると、小さいと思っている血液中の赤血球の大きさは8000ナノメートルぐらい。

 新型コロナウイルスの64倍の大きさ。同様に人の細胞の大きさは種類によって異なりますが20000ナノメートルぐらい。つまり160倍。

 今、2mの超巨大細胞があったとすると、新型コロナウイルスの大きさは直径1.25cmのパチンコ玉ぐらい。要するに細胞がウイルスに感染するというのは、このパチンコ玉が何個か分かりませんが、この巨大細胞の周りに多数付着するというイメージでしょうか。

 というわけで、第1次防御として、このウイルスを避けるためにマスクをするわけですが、このマスクに使われている不織布の網目の間隔は5000ナノメートルぐらいみたいです。

 という事は125ナノメートルのウイルスは、隙間を軽々と通り抜けるという事になります。従って当初WHOは、マスクはウイルスが通過するので感染防止には役立たないと言っていたようです。

 では最近よく話題になるN95マスクだったどうか?調べてみたら、マスクの名前の由来は、300ナノメートル以上の粒子だったら95%捕集できることを意味しているようです。

 しかし新型コロナウイルスの大きさは125ナノメートルだということですから、このマスクでもウイルスそのものの透過を防ぎきれないという事になりそうです。

 では医療従事者がこのマスクを利用するのはなぜかという事になります。そこで次がこのウイルスに感染するときはどんなときかを考えることになります。

 というわけで3密を避ければ感染リスクが下がるという事になるわけですが、感染もいくつかの種類があります。一つが飛沫感染。もう一つが直接触れ合うことによる濃厚接触

 濃厚接触は論外なので、飛沫感染について。どうやら新型コロナウイルスは、直径が大きい分、単独で空気中を長時間漂っていることはできないみたい。ネットの記事を見ると数時間で地表に落下すると書かれています。

 ただその数時間の間に呼吸によって吸い込む可能性はありそう。だからこそ3密を避けるという事になるわけですが、問題は飛沫。

 会話によって周辺に飛沫が飛散するわけですが、この飛沫の大きさは大小さまざま。どうやら5000ナノメートル以上のものを飛沫と呼ぶようで、これだと通常の不織布のマスクで防御できそう。

 逆に感染している方がくしゃみや咳をしても、大きな飛沫はマスクを透過できないという事になります。また飛沫の飛行距離は2mぐらいのようで、これがソーシャルディスタンスという距離に反映されているという事になります。

 さらに言えば、最近スーパー等のレジで増えてきたビニールのカーテンもある程度の効果が期待できそうです。ただし品物やお金の受け渡しでウイルスが受け渡されるという可能性はあります。

 だとすれば、店を出る時のアルコール消毒が必須という事になり、なおかつ帰宅時にはきちんと手を洗うという事が重要という事になります。

 ちなみに5000ナノメートル以下の小さな飛沫だったらどうなのかという疑問は残ります。(続きます)



湿度と飛沫感染


新型コロナ


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