湿度と飛沫感染

2020.4.28

 直径が5000ナノメートル以下の小さな飛沫は飛沫とは呼ばないみたいですね。名称は飛沫核というみたいですが、細かく分類すると飛沫核にも水分を含むものと含まないものがあるみたいです。

 感染者が通常の不織布マスクをしていれば、5000ナノメートル以上の通常の飛沫はマスクで遮られ、それよりも小さい飛沫核はマスクを通り抜けるということになります。

 ただ色々な記事を読んでいると、感染者が咳やくしゃみで飛び散らす大半は、5000ナノメートル以上の大きな飛沫という事になりそう。

 しかしそれ以下の小さな飛沫核も当然存在するはずで、その飛散防止のためにも、またはそういった粒子を吸い込まないために医療従事者はN95マスクを使うことになるようです。

 昨日も書きましたが、このN95マスクは直径300ナノメートル以上のものは通過させないという事です。ちなみにウイルスそのものの大きさは直径125ナノメートルのようですから、これに水分が付着すれば容易に300ナノメートル以上の大きさになりそうで、通過できないという事になります。

 ではさらに水分が付着していない単独のウイルスだったらどうなのか?と考えると、これはN95マスクでも防御は出来ないという事になりそう。

 しかし感染者がウイルスを飛散させる行為は、通常くしゃみや咳だと思われますので、ウイルスが単独で大気中に飛び出るという事はないように思います。

 実際N95マスクをした医療従事者は滅多に感染しないという事実を考えると、この考えで正しいような気がします。ただ大気中に飛び出た水分付きのウイルスが、乾燥によって水分を失うことはありそう。

 そういった場合、そのウイルスが大気中で活性を失わなければ、それがN95マスクを通過して感染という確率もわずかにありそう。

 その意味では、湿度が高ければウイルスは水分を失わず、湿気を持ったままの状態でマスクに遮られ、なおかつ水分の重みで地上に落下という事態も考えられます。

 だからこそ、湿度の高い場所では感染拡大が起こりにくいと考え、諸外国の実態と照らし合わせると、辻褄が合いそうな気もします。

 さらにその線で話を進めて考えると、空調設備が整った一見快適な環境の乾燥した密室では単独のウイルスが多数浮遊している可能性がありそう。

 その場所で、通常の不織布マスクだけをして、運動を行って激しく呼吸をすれば、ウイルスが肺の奥深くに入ってしまうこともありえる?

 その結果、クルーズ船やスポーツジム、院内感染が生じると考えると、なんかこれも正しいような気がしてきます。

 以上を考慮すると、感染防止のためには、乾燥する部屋では加湿器を使った方が良いという事になりそう。幸いにして、これからの日本は高温多湿の梅雨に入りますから、その意味ではここで感染拡大の勢いが弱まるのではと個人的にちょっと期待しています。

 なお日本の感染者数ですが、厚労省のページでは13385名と昨晩の数値から変化していませんが、JohnsHopkins大学の数値を今見たら14153名となっていて、ちょっと増加の勢いが衰えたように見えたのは幻だったようです。



手洗いの重要性


新型コロナ


表紙に戻る