具体性に乏しい記者会見

2020.5.5

 昨日安倍総理が記者会見を行い、外出自粛要請を5/31まで継続することが正式決定されました。ただ会見の中身は正直分かりにくい。
 
 あの原稿は、安倍総理を取り巻いている人たちが作成、推敲していると思われますが、言葉は丁寧であっても、ほとんどすべてが具体性に乏しく、断腸の思いと言われても、その思いがあまり伝わってきません。

 どうしてなんだろう?といつも考えるのですが、私が求めている会見内容は、首相の心境ではなく、これからどうなるのかという具体的予想や、医療現場の現状、感染した場合の治療の詳細、PCR検査が拡充されないのはなぜかといった内容であるような気がします。

 ただこう言った内容は、会見ではほとんど触れられず、ただ迷惑をかけている、陳謝する、自粛期間の延長のお願い、医療従事者への感謝といった、首相ご自身の心境を表す抽象的な内容ばかりで実に残念。

 私は10分ぐらい聞いて飽きてしまいテレビのスイッチをオフにしましたが、その後会見とは別に重要なことが2点発表されたようです。

 一つは今後の生活形態の見直し。感染拡大は今後も続くという前提に立って、こんなことに注意しようという具体的事例が豊富に示されましたので、これは参考になりそう。

 もう一つがPCR検査が拡充されていない理由。分かった理由は単純で、要するに準備が整っていなかったという事。

 そういった理由を最初からきちんと開示してくれれば、もしかしたら感染者数を減らすために検査をやっていないのではという疑問も出なかったはず。

 結局厚労省の動きが緩慢で準備不足だったという事に尽きるようで、それがようやく明らかになったという印象を持っています。

 保健所や医療機関は何も準備していないのに、ある日突然PCR検査を増やせと頭ごなしに言われたように感じているのではないでしょうか。

 それでも多くの日本人が、感染拡大を避けるために3密は避けた方が良いと判断して、それを実際に行った結果が今の状態であると言えそう。

 3密という言葉を最初に使い始めたのは東京都の小池都知事だと理解していますが、この辺りの動きも厚労省は後追いになっているようです。

 さて今後どうなるかですが、日本の感染者数の2/5からのグラフは以下のような感じ。80日目の4/25あたりで少し増加率が減少。ただまだまだ不十分。

 やはりもう一段下がるのは、4/16から3週間経過した5/7以降かなと思っています。

日本の累計感染者数



新規感染者数は減少傾向


新型コロナ


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