新型コロナの死亡率

2020.5.17

 規制が緩和されて初の土曜日。各地でゆるみが発生し、人出が増えたという記事が出ています。西村経済担当大臣も、「気の緩みが見られ、多変心配している」とのコメントを出したようですが、ちょっと違和感があります。

 そもそも解除宣言をすれば気の緩みが出るのは間違いない。そんなことは誰でも分かっています。しかしそれでも解除したという事は、このままでは経済的な困窮者が続出するという危惧があったからだと解釈しています。

 つまり解除というのは、一定程度緩みが出るものの、そのことによって繁華街に出かける人が増えて、商業活動が活発になることを期待しての解除だったはず。

 ということは、感染当初から指摘されていることですが、経済をとるか医療をとるかという二者択一の選択になるわけで、片方を重視すれば片方が傾くという事になりそう。

 現実はその合間をうまく抜けていくことを目指して規制を緩めるという事になるのかなと思いますが、これはかなりコントロールが難しいはず。

 そこをうまく国がコントロールしたいと思うならば、解除しても自宅からの移動範囲は仕事を除いて半径10km以内とか、営業できる業種や営業時間を指定するとか、具体的な事例がもう少し必要な気もします。

 今は県をまたいだ移動は自粛というようなメッセージになっているような気もしますが、これだと県境に住んでいる人は困るはず。

 とはいえ、自分は絶対に感染したくないと思っている健康弱者の私のような人間は、たぶんこれまでの生活を続けているはず。逆に、自分だけは感染しないと信じている(信じようとしている)人は、これ幸いと外出という事になるのかも。

 そういった人たちの中に、たまたま感染者が現れると、再び規制再開ということも考えられますが、再び感染拡大が再開するかと思われた韓国も今のところなんとかコントロール出来ているように見えますので、「過度に心配してもなあ」という気もしています。

 ちなみに今日の日本の感染者数は厚労省の発表によれば16237名で、昨日より52名の増。ようやく50名以下が見えてきました。JohnsHopkins大学の数値は16203名で、昨日と変化なし。

 大学ですから、土日を挟むとデータを収集する作業が若干滞るような印象です。一方この大学の数値によれば、世界の感染者数は昨日450万人を越えて、今日は4629575名。

 亡くなられた方は311425名となっていて、その中の88730名がアメリカ。さらにイギリス、イタリア、スペイン、フランスの四か国で亡くなられた方の合計が121404名。大変な数です。

 亡くなられた人数を感染者数で単純に割り算した値は6.73%。この値は2月中旬に世界中に感染が拡大したころは2%台でした。しかしその後2月下旬に3%台となり、3月下旬に4%台に上昇。

 そして4月上旬には5%台、4月中旬に6%台、4月下旬に7%台となり、「とんでもなく死亡率が高いじゃん」と心配していました。

 ただ5月初めにピークに達したようで、5/9に6%台に下がっています。2/18からの死亡率の変化は以下の通り。途中1日だけデータが抜けてしまいました。抜けているところが4/14です。

新型コロナの死亡率の変化

 ちなみに日本の場合は亡くなられた方が725名で累計患者数が16237名ですから約4.5%。世界的な視野から見ると死亡率は低いという事になり、緩い規制でも何とか持ちこたえている感じ。

 しかし「それはいったい何故なんだ?」という疑問を感じている人も多いようです。BCG接種の影響というニュースもありましたが、どうやらきちんとしたデータに基づいていないという反証もあるようで、「よしBCGを受けよう」と思った人は注意が必要です。(リンク先はNHKのニュースです)



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