庶民感覚とズレが大きい

2020.5.24

 黒川検事長という方の去就がニュースで話題になり始めたとき、最初はニュースの字面を追うだけだったので、この方の素顔は知りませんでした。

 ただ検事長という職務ですから、威厳があっておっかなそうというイメージは持っていました。しかし週刊文春で賭け麻雀が話題になって素顔がニュースにもさらされるようになり感じたのが人の良さそうなおじさんというイメージ。

 実際には厳格な顔をしていることもあるのだと思いますが、この顔を見ると賭け麻雀に誘われて、ニコニコしながらついていく様子も想像できるような気がします。

 逆に言えばそういう方だからこそ、政権にとっては都合の良い存在であり、そのため定年延長を計ったと勘繰られてもしょうがない。

 ましてや、賭け麻雀が暴露されて、すぐに辞任という判断をしたのは潔さも感じますが、その処分が「訓告」ということで、これまた「どうして〜?」という疑問が多数湧いてきます。

 法務大臣の国会答弁では「レートも世間並みだったので・・・」ということでしたが、やはり庶民感覚と大きなズレを感じます。国民が問題にしているのはレートではなく

・ 自粛規制がかかっている日にホイホイ出かけていたいこと
・ しかも後になって分かったことですが、結構常習的にマスコミ関係者と会っていたこと
・ 訓告処分で、7千万円もの退職金がそのまま支払われること

だと思われますが、そういった疑問に対して、レートが世間並みだったという答弁はいかにもお粗末。ご本人は「辞職を申し出たけど、強く慰留された」とのことですが、この辺りも安倍総理の感覚の鈍さを感じます。

 安倍総理も「責任は私にある」と言ったようですが、責任を認識した後で何かを変更したという事がほとんどないように感じていて、「責任がある」と認めることだけで、すべてを流してしまっています。

 今日の毎日新聞の朝刊では、内閣支持率が27%に急落という記事が出ています。安倍総理なら何とかしてくれると期待していた人がどんどん離反しているようで、どうも打つ手打つ手がすべて批判されてしまう状況に陥っている気がします。

 つまり信頼感が失われたという感じ。これまでも国会答弁でいろいろ問題はありましたが、新型コロナに対しては機敏で一貫した政策を先頭に立って行ってくれるという期待感が多少あったのに、それが無残に砕かれたということになりそう。

 しかも、麻雀をしたり、選挙民に現金を配ったりして、身内から足を引っ張る人が多数。ある意味ちょっと可哀そうという気もします。

 そんな中、厚労省発表の今日の日本の現時点の感染者数は16550名。感染者数は昨日から29名増加にとどまっていますが、回復された方の人数は13244名となり、回復率はついに80%越え。

 逼迫していた入院患者用の病床数も全国で9割まで回復という事のようで、医療現場もゆとりが出てきたのではと思っています。

 そういった状況がはっきりしてきたせいか、緊急事態宣言そのものが明日にも解除されそうで、埼玉県民としても「ようやくかあ」という思いがあります。

 ただし韓国の状況を見ると、第2波が続いているようで、完全に封じ込めるのは難しい。解除されても、カタツムリのごとく恐る恐る角を出して、慎重に動き回ることが必要なようです。

 ちなみにお隣韓国では5/6に自粛要請が解除されましたが、それ以前に解除の雰囲気を感じて5/1の夜に遊び歩いてしまった若者から感染が拡大。

 その影響が大きかったのだと思いますが、5/9あたりから10名以上の新規感染者が毎日続いていますので、解除後のコントロールが難しいなと感じています。

 以下横軸は5月の日付。縦軸は韓国の日々の感染者数です。

韓国の5月以降の新規感染者数



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