常に対応が後手

2020.11.25

 今年の初めにクルーズ船の中で、新型コロナの感染が拡大した時、専門家と言われる人たちや、コメンテーターたちはこぞって限られた船内で感染が拡大した理由を分析していました。

 結局結論は良くわかないままに終わってしまったなと思っていますが、この時感染経路として指摘されたのが、レストラン内の会食による飛沫感染

 さらに感染した人が触ったものに触れたことによって生じる接触感染。そして最後が空調設備による空気感染。その後、当初は船の中での出来事と悠長に構えていた国も、国内感染が増える現実をみて、最初は知事が営業自粛や行動自粛を要請。

 その後ようやく政府が重い腰を上げて全国的な規制を行い1次感染拡大は食い止められた感じ。しかしその後その様子を見て、「よしそれなら経済だ」と国が規制を解除。

 すると二次感染が拡大。ただこの時は幸いにも夏場を迎えたということもあり、感染拡大が抑制された感じ。二次感染拡大時にも多少の規制があったと思っていますが、それほどきついものでもなく緩い規制だった感じ。

 てなわけで二次感染も少しずつ落ち着きを見せ始めた瞬間に、国は様々なキャンペーンを開始。経済を回さないとというのが合言葉みたいですが、結局経済と医療の両立は難しいため、冬場に向かって気温が下がるにつれ感染も拡大。

 しかも今回の感染拡大は、二次感染後に十分な対策をせずに、状況が落ち着く前に国が音頭をとって、動け、金を使え、と国民に呼びかけた結果生じたことだと思っています。

 ただその背景には事業者の方の収入が断たれているという現実があることは分かっています。問題はそこでどうするか?ということなのだと思いますが、これが難しい。

 国や専門家と呼ばれる人たちは、3密とか5つの小を呼び掛けていますが、逆に言えば、各種規制を強める以外に出来ることは、この程度の対策しかないということになりそう。

 というわけで、クルーズ船のことを考えたわけですが、マスクなら飛沫感染は防げますが、接触感染や空気感染は防護できないという印象です。

 さらにお店を利用するときはアルコール消毒や帰宅時の手洗いも励行されるようになりましたが、これらは接触感染を防ぐ意味がありそう。

 では空気感染はどうするのか?ウイルスはマスクを透過するはずで、あえて言えば換気がこれに該当するのかなという気もしますが、相手が目に見えないだけに、なんか頼りない!

 また乾燥が大敵ということのようですから、室内の湿度の監視は必須?てなわけで、自分が行っている対策がどの感染経路を遮断しているのかを一人一人が考える必要があるなと思っています。

 ちなみに日本の新規感染者のグラフを見ると、今日は少し減りましたが、1週間の中での最低値をつなげていくと、以前として上昇傾向が続いていることは間違いないように思えます。

 その兆候は10月下旬にすでに表れていますから、その頃から何らかの規制を行っていれば良かったのに、現実はキャンペーン実施によって逆の動きになってしまったような気もします。

 新型コロナの影響は2週間後に現れるということが分かっているわけですから、施政者はその兆候を一か月ぐらいに前に予測して行動してもらいたいな思っています。



3月までが勝負


新型コロナ(2)


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