オリンピック実施の呪縛

2020.12.5

 今日発表されている日本の新型コロナ新規感染者数は2445名だそうで、そのグラフを見た方は「あれっ?」と思った人も多いのでは?

 早い話が11/28に記録された2680名という数がピークに見えるグラフになっているということです。それが本当なのかどうかを確信するためには、月曜発表まで待たなくてはいけないと思っていますが、もしかしたらピークを越えたのかもと期待できる形になっています。

 しかも、もし減少に転じたということなら、今日の数値は約2週間前に感染して陽性になったという人の数ですから、今日感染したかもしれないという人は更に少なくなっている筈。

 北海道や大阪で感染が拡大し、東京でも医療の逼迫が伝えられ、一部の県では病院でクタスターが発生。そういった状況に不安を感じたり、gotoキャンペーンは今利用しない方が良いと判断した人が増えているのか。

 幸いにも医療従事者の方たちの献身的な努力により、今はまだ医療崩壊にはなっていないようですから、このまま何とか落ち着いて欲しいなと思っています。

 ただ重症者の人数は、ピークだったと思われる11/28の2週間後ぐらい、すなわち12/12近辺がピークになるとも言えそうで、来週いっぱいは、マスコミは重症者の数を強調して報道することになるのかも。

 問題は減少理由ですが、いくら国が、若者よ出かけなさい、おいしいものを食べて、イベントを楽しんでお金を使いなさい、と旗を振っても、自宅に高齢者がいるとか、近所に高齢者が生活しているということを意識すれば、迂闊に動けないはず。

 つまり気が緩んで解放ムードになっていた人もいたけど、今は良識派が増えて、移動等の動きが抑制されてきたのではと考えられます。

 ただこうなると今度は、各地の観光地や飲食業に影響が出ることは間違いない。だから経済をというのが国の考え方だと理解していたのですが、今日の毎日新聞朝刊にちょっと面白い見解が掲載されていました。
 
 「gotoコロナ五輪の怪」という、面白い見出しのついた記事ですが、一読して、「なるほど確かにそういった背景もあるのかも」とかなり納得。

 しかしこの内容をそのまま受け入れることはかなり腹立たしい。だからこそ安倍元総理や菅総理は、そのあたりを誤魔化して、経済のためという言葉にすり替えている感じ。

 そして、キャンペーンに踊らされる良心的な庶民は、自らが納めた税金を、自分の旅行のために消費するという構図になっているということにあまり気づいていない?
 
 その結果旅行にいそしみ、感染を拡大させ、医療を逼迫させているということになっているのかも。その意味では、コロナは悪ではあるものの、それに「絶対にオリンピックを実施する」という引き返せない巨大事業の実施の呪縛に陥っている政府という構造があるようにも見えます。
 
 とはいえ、何事もなくオリンピックが実施出来ればその経済効果は計り知れないし、逆に実施できなければとんでもない損失tが発生するのだから、多少の犠牲(この部分が問題だと思いますが)は止むを得ないと政府は考えている?

 さてどうなるか?私は当面明日明後日の新規感染者数が最大の関心ごとです。



誰のためのキャンペーン?


新型コロナ(2)


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