他者との距離が重要

2021.8.21

 新型コロナ、特にデルタ株の感染拡大が続いていて、自宅療養中に症状が悪化。そのまま自宅で亡くなる方も増えているようで、医療崩壊が叫ばれています。

 なぜこんなに感染力が強いのかが気になるところですが、これまではデルタ株は細胞表面に付着しやすいという説明が多かったように思います。 

 私自身も「そうなのかあ」と思っていましたが、最近のニュースで、「デルタ株は体内のウイルス量がこれまでのものより1000倍多い」という記事を発見。

 これが正しければ、細胞にくっつきやすい上に増殖率が高いということになり、医療従事者が語る「あっという間に悪化する」という言葉も現実味を帯びてきます。

 さらに感染した方が咳をすれば、その咳に含まれるウイルス量もこれまでも1000倍多いということになり、これが感染力を高める主因になっているような気もします。

 とはいえ、1000倍のウイルス量といえども、現実の空間を考えると、その呼気は立体的に広がるわけですから、周囲に人がいても、ある程度の距離があれば、呼吸によって吸い込んでしまうウイルス量は、必ずしも1000倍にはならないということになりそうです。

 そう考えると、現実世界で感染を避けるためには、ともかく感染者との距離が大事という結論になりそう。単純計算で半径1mの球の体積は4.187m3となりますが、半径1.1mなら5.572m3になります。

 つまり他人(感染者)との距離を1mから1.1mへと10cm増やすだけで、体積自体が1.33倍になりますので、そこにウイルスが均等に含まれていると考えれば、ウイルス量は1÷1.33=0.75となって、75%に減るということになりそうです。

 もう1点。ウイルスを保有していても無症状の人が一定数いることは間違いないと思っています。そんな人と会食する機会があって、面と向かってマスクを外して会話をすれば、ほぼ100%感染するに違いないとも思えます。
 
 てなわけで、人と会うときは、「感染したくなければ、ともかく5cmでも10cmでもいいから、これまでより離れて会話をする」ということを互いに意識しないといけないということになりそうです。

 さて現実の感染状況を見ると、今日発表されている全国の新規感染者数は25488名。前々回の記事で、最高値は24000名前後になりそうと書きましたが、現実は予想を越えました。

 つまり上昇の勢いは衰えていないということになり、来週後半26日から29日あたりに記録される最高値は、3万名を越してしまうように見えます。



社会構造の変化


新型コロナ(2)


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