血管という管の構造

血管内皮細胞が動脈硬化と大きく関係(2015.12.8)

 血管内皮細胞というのが、血圧を決定する内的要因に大きく関与していることが分かってきましたので、少しこの細胞について詳しく調べてみることにしました。

 と言っても医学や生理学の分野に精通しているわけではありませんので、せいぜいが高校の生物で学習するような内容の範疇でのまとめとなります。

 まず手元にある高校の生物資料集という本を開いて、血管の構造に関する記述を探しました。すると血管の断面図が描かれていて、血管と一言で言っても、実はそのパイプ構造がいくつかの層に分かれている図が描かれています。

 この中で、血液が流れている一番内側の層に並んでいる細胞が「血管内皮細胞」と呼ばれています。そのすぐ外側には「弾性膜」と書かれた部分があります。

 これは伸縮自在の包帯のようなイメージでしょうか。さらにその外側を筋肉が取り囲み、この筋肉が収縮して血液を送り出すと書かれています。

 つまり心臓から血液がガツンと送り出されると、弾性膜やこの筋肉層が膨張するわけですが、その後この筋肉が再び収縮することによって、圧力の低い組織の末端方向へ血液が送り出されるということだと思います。

 さらにその筋肉の外側に「結合組織」と呼ばれる部分があり、この結合組織が体の各部の細胞への橋渡しとなっている構造です。つまり簡単に言えば内皮細胞から結合組織まで、血管は三ないし四つの層で構成されているということです。

 この部分について、ネットでは内膜、中膜、外膜という名称で分けて説明しているものも多く見受けられます。

 次に血管内皮細胞のはたらきという項目を調べてみると、

・ 血管を取り巻く筋肉の収縮と拡張を調節
・ 血液内の血小板の粘着・凝集を抑制(血小板は、出血した時、血を固める作用があります)
・ 血管透過性の調節

ということで、この細胞が動脈硬化に大きく影響しているという記述が非常に多いです。そして動脈硬化の先にあるのが高血圧です。



血管内皮細胞と老化


高血圧の基礎


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