水分子の特徴

 人間は水がないと生きられないと言われています。また体の60%は水分です。つまり体重50kgの人の内の30kgは水分に相当すると思われます。

 何故そうなかの?と考えるのも実に面白いと思うのですが、これはやはり地球上の生命が海から生まれたことを示しているように思われます。

 高校の地学では、いわゆる地球の古代史から生命の誕生まで教えることがあります。

 その昔、宇宙空間に漂っていた星間ガスと呼ばれる物質が、万有引力の法則によって濃度にムラが生じ、濃い部分はますます濃くなっていきます。

 やがてその中心部ではガスが渦を巻くように中心部にさらに集積し、それが固まって中心部が圧縮。

 それによって温度が上昇。その結果核融合反応が起こり、めでたく恒星の誕生という流れでしょうか。

 またその周りには、残されたガスがたなびいていて、その一部が中心の恒星を回りながらやはり大きな塊が形成され、やがて惑星が出来ます。

 当然ながら惑星も出来た当時の表面は高温だと思われますが、中心の恒星に較べると大きさも小さくなってしまうので、中心部の温度もそれほど上昇しなかったと考えられます。

 当然ながら惑星表面は宇宙空間に意接しているわけですから、中心からの熱が失われていくに従って、表面は徐々に冷えていきます。

 その際たまたま太陽からの距離がある一定の範囲になっていると、その惑星を取り巻く物質の中の水蒸気成分が冷やされ、雨となって地表に降り注ぎます。

 もしこの距離が遠ければ水は凍ってしまい、近ければ蒸発してしまうわけで、極地方を除いて、地球のようにちょうど地表の温度が摂氏0〜100度になった環境と言うのは、非常に恵まれたものであると言えそうです。

 さらに言えば、この水が摂氏4度でもっとも密度が大きくなり重くなるという特異な性質を持つことも、生命が誕生する好条件だったと思われます。

 なぜかといえば、通常の物質は気体から液体、液体から固体と温度が低くなるにつれ体積が減少し、密度が増え重くなっていくからです。

 しかし水だけは固体である氷が、液体である水よりも軽くなり、水の上に浮かぶという面白い現象が生じます。

 つまり水は表面が凍っていても、底の部分には4℃ぐらいの水があって、生まれたばかりの生命が凍り付いてしまうと言うことが避けられると言うことです。

 というわけで、原始状態の地球環境がどのような状態だったのかは推測するしかないわけですが、最初は水だけだった状態の中に、岩石の破片が溶け込み、さらに激しい気象条件による攪拌や雷鳴によるエネルギー供給が行われているうちに、あちこちにスープのような塊が出来ていったのではないかと思われます。

 しかしそこからどういったメカニズムで生命が生まれたのかと言うことは、良く分かりません。

 ただ水と言う物質が、様々な物体を良く溶かす、という性質を持っているのは注目に値すると思います。

 つまり溶かされた物質が化学反応を起こす条件が整っていると言うことです。

 このあたりの流れは、まじめに勉強するといくらでも疑問が生じ、興味津々という部分ですが、このサイトは健康関連サイトですから、このあたりでまとめたいと思います。

 要するに混沌とした濃縮スープのような状態の中で雷か火山か高温かは不明ですが、ともかく何かのきっかけで生命が生まれたのではないかと考えるしかないということです。

 (SFでは、他の星から生命体が飛来したと言うようなストリーも良くありますが、その場合他の星でどうやって生命が生まれたのかと言う疑問が生じるので、まあキリがないです)

 というわけで、何を言いたいのかというと、生命と水は切っても切れない関係にあるということを言いたいだけです。

 そこで、今度は生命の根源をなすと思われる水と細胞の大きさの関係について考えたいと思うのですが、その前に水と言うのは、化学式で書けばH2Oとなり、水素二つと酸素一つが結合した分子であると言うことを知っておくことは重要です。

 さらにこの分子の形はHとOとHが一直線に並んでいるのではなく、およそ105度ぐらいの角度に開いた三角形の形をしていると言うことも重要です。

 この形であるが故に、氷が軽くなり、ものを良く溶かすという性質が生まれるようです



水分子の大きさ


健康を考える基礎知識


表紙に戻る