水道水の残留塩素と皮脂、角質との反応

水道水の残留塩素と皮膚の角質との反応(2011.7.9)

 残留塩素が皮膚のタンパク質(表皮細胞)と反応することによって肌の保水性を失うのではないかという疑いが出てきましたので、あらためて皮膚の保水性を保つ物質は何かと言うことを調べてみました。

 すると皮膚の保水性を高めるためにはこの物質がよい、というページが山ほど出てきて、肝心の皮膚の保水性がどのようなメカニズムで保たれているのかというページが見つかりません。

 そこで発想を原点に戻して皮膚の構造を調べてみました。すると皮膚は、先ず大きく表皮と真皮に分かれていることを改めて確認しました。

 表皮のもっとも上の空気と接する部分は角質層と呼ばれ、様々な外的刺激から内部を保護しています。この角質はもう少し下層にある表皮細胞から核を失った構造になっています。

 表皮細胞は常に細胞分裂を繰り返し、新しい細胞が外側に積み重なり、さらに一部から核が欠落して角質になります。一方空気と接している細胞は徐々にはがれ落ち、垢となります。これが皮膚のサイクルですね。

 つまり表皮細胞は樹木の幹の一番外側のごつごつした部分と同じだと言うことです。しかし樹木の場合はそれでおしまいですが、皮膚の場合はあちこちにある体毛の生え際から皮脂と呼ばれる脂がにじみ出し、皮膚の表面を覆っています。

 さらに下層に位置する真皮は、良く名前を聞くコラーゲンやエラスチンという物質で出来ていて、その間を水分を含んだヒアルロン酸という物質が埋めています。つまり保水性という言葉はこのヒアルロン酸に由来するわけです。

 話しを戻して、では残留塩素が皮膚に付着するとどのような化学反応が起きるのかと言うことですが、塩素は最初に皮脂と反応するはずです。

 そこで皮脂の成分を調べてみると脂肪酸、トリアシルグリセロール、ワックスエステル、スクアレンなどで構成されています。いやはや難しい物質名が一杯出てきます。


残留塩素皮脂の反応(2011.7.10)

 水道水の残留塩素と皮膚表面を覆っている皮脂との反応について調べてみました。皮脂の主成分は脂肪酸、トリアシルグリセロールエステル、スクくアレンだそうですが、私が聞いたことのあるのは脂肪酸だけです。

 で、どうやらこの脂肪酸が反応性の高い塩素と接すると化学反応を起こし、塩素を取り込み、いわゆる脂質としての性質を失ってしまうのではないかと思われます。

 その結果残留塩素で油脂分が変性し、それを石鹸等で角質と共に削り取ってしまうため、ただでも薄くて敏感なアトピー患者の角質層がさらに薄くなり、刺激に対して敏感になるのではないでしょうか。(個人的な考えです)

 その状態で、汗やその他の刺激的な化学物質が皮膚表面に付着したり、物理的な掻く行為によって、アトピーが発症するといえそうです。

 つまり残留塩素が直接アトピーの原因になっているわけではなく、アトピーに至るような環境を整えていると言えるような気がします。

 そこへ先日から調べているようなウナギのタレや糖分と言った刺激が体の内部から与えられると、アトピー症状が一気に出現すると考えるのが妥当であるように思います。

 であるなら、当然残留塩素はない方がよいわけで、浄水器等を使用した方が良いわけですが、塩素による殺菌作用も大きな意義があるので、いたずらに塩素を減らすのも考えものです。

 ただシャワー等は長時間使用しない方が良いようには思えてきました。



残留塩素


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