衣服の残留化学物質とアトピー(2011.7.18)
木綿については、場合によっては植物そのものが農薬等で汚染されている可能性も含め、繊維から布、布から衣服へと加工される過程で、様々な薬剤が使われていることが分かりました。だいたい予想通りです。
これらの薬剤が製品過程ですべて除去されていればいいのですが、中には除去しきれないで残ってしまうものあるわけで、それが皮膚と反応してアトピーを生じる可能性がありそうです。
また、染色してあるものも、染色の薬剤そのものは皮膚と反応しなくても、その薬剤を溶かしたり、印刷したりする過程で様々な薬品が使われるであろう事も想像できます。
であるならば、アトピー患者としてはできるだけ加工過程の少ない衣料品を選ぶしかないわけですが、それを見分ける方法は私には分かりません。
結局着てみる以外にないわけで、その後はアトピー患者にも使える洗剤で丁寧に洗うしかないように思います。
なおこれは私の感覚ですが、景品についてくるような安いTシャツは、洗濯しても裏地のザラザラ感が抜けず、暑い時にそれを着ると必ずと言ってよいほど痒くなります。これは木綿そのものの質や縫製方法の問題かなと思っています。
で今度は洗剤ですが、合成洗剤はなるべく使わないようにしています。アトピーは化学薬品とよく反応するということが分かってから、「ふっくら仕上げ」とか「柔軟剤入り」とか「真っ白に漂白」とか、耳に聞こえの良い洗剤はほとんど使わなくなりました。
それできれいに洗濯出来るのか、色があせないのか、ごわごわしないのか、ということですが、汚れは落ちます。色もあせません。ただごわごわはします。しかしそのゴワゴワ感でアトピーが悪化するような印象は持っていません。
残念ながら白っぽいタオルはしばらくすると色がくすんできます。使い古した雑巾色をしたタオルになってしまいますが、これで体を拭いても痒くはならないので、これで充分だと思っています。
洗剤や石鹸に関しても、アトピーの人はいろいろ気を使われているようで、それだけで一つのホームページが出来てしまうぐらいです。
木綿から麻、そしてリネンへ(2011.7.19)
質の良い木綿100%の衣服で、最初に洗濯をすれば、アトピー症状があまり出ることはありませんが、縫製の具合や洗濯の洗剤によっては、ザラザラ感が残り、痒みを生じることがあります。
これらを避けるためには、購入時に裏地を触ってみて感触を確かめ、さらに化学洗剤でない洗剤で一度洗濯します。洗濯の際のすすぎも多めにしたほうが良いです。
それでも痒みを感じるTシャツがあります。これははっきり言って諦めるか、汗をかかない時期に着るしかないです。
ちなみに洗剤で思い出しましたが、私はアトピーがひどかった頃は、整髪料にもよく反応し、髪を洗ったあと整髪剤をつけると、必ずと言ってよいほどおでこが赤く、痒くなりました。
床屋さんでも同じような症状が出て、以来、床屋さんでは切るだけでお願いして整髪料は一切使っていません。また自宅でもシャンプーやリンスは使いますが、その後は自然乾燥です。さらにシャンプーやリンスも気をつけないと地肌に影響が出るようです。
余談です。さて木綿の次に植物に由来する天然素材は麻です。しかしこの麻は私にはどうも印象が良くありません。麻=表面ががさがさ=痒くなる、というイメージがあります。
そこで例によって先ず麻とは何かを調べてみます。調べたのはウィキペディアですが、驚いたのはその説明です。こう書いてあります。「麻(あさ)は、植物表皮の内側にある柔繊維または、葉茎などから採取される繊維の総称」
ということは麻という植物があって、そこから取れる繊維を麻と呼ぶのではない、ということです。私は木綿と同じように、麻と呼ばれる植物があるのだとばっかり思っていました。
ただ「現在日本で麻の名称で流通している繊維のほとんどは亜麻から作られるリネン」だそうです。ではこのリネンとはいったい何かと再び探求です。