排気ガスが怪しいようですが・・・

アトピーの引き金は空気中の酸化物(2011.8.22)

 一昨日帰国しました。今日は時差ぼけで早朝から目が覚めてしまいました。また帰りの飛行機で数時間口をあけて寝ていたせいか、成田到着後徐々に喉が痛くなり、昨日は一日中鼻水で寝たり起きたりの状態でした。

 ハワイにいるときはまったく問題なかったので、機内の空気と疲れかなと思っていますが、懸念だったアトピーは成田到着後徐々にむずむず感が出ています。

 幸か不幸か、帰国後は雨天で気温も下がっているため、汗をかきません。そのせいもあってアトピーが悪化するようなことはなさそうです。

 しかし成田についてすぐにむずむず感が出てくる辺り、やはり水や食べ物ではなく、直接皮膚に接している空気中の成分を疑わざるを得ません。とすると前回書いた窒素酸化物、硫黄酸化物、塩素系化合物がやはり引き金になっている可能性が高いと思えます。

 そこで例によってグーグルで「アトピー 窒素酸化物」と入力して検索すると、一番最初に「アトピーがぐんぐん良くなる会」というサイトが出てきました。

 このページにジャンプしてみると、大都市圏にアトピーの重症者が多いということがあげられています。つまり車や石油化学コンビナートのある工業地帯に患者が多いということです。

 そこで、では交通機関の発達とどの程度関係があるかと考え、アトピーの患者数の変化を見てみると、厚労省の資料がありました。

 しかし細かい推移は分かりません。 なぜか平成11年が飛びぬけて増えています。もしかすると平行して行われていた排ガス規制の関係かもしれません。

年度 s62 h2 h5 h8 h11 h14 h17
人数(千人) 224 235 283 318 399 279 384


 この間の乗用車の保有台数も見てみましたが、昭和62年から平成17年まで年々増え続け、ほぼ倍増しています。一方トラック類はピークが平成2年頃で、その後は減り続けて25%減になっていました。


アトピーと光化学スモッグ(2011.8.23)

 窒素酸化物や硫黄酸化物が疑わしいと書きました。その原因は車の排気ガスだと思っています。事実車の保有台数もアトピー患者数の増加も、ここ20年ぐらい一定の割合で増加していることまで検証しました。

 と同時に、大気中に含まれている物質として、光化学スモッグも考慮の必要があるのではないかと書きました。これについて発生件数を調べてみると、1970年代がピークで、それ以降は減少傾向にあると書かれていました。(ウィキペディアより)

 とすると単純に考えればアトピー患者の増加数との相関関係はないことになります。ただしヒートアイランド現象や中国からの大気汚染の流入も影響していると書かれていますので、完全に否定することも出来ません。

 そこで光化学スモッグとはいったい何かと言うことを改めて調べてみると、工場や自動車などの排気ガスに含まれる窒素化合物や揮発性の有機化合物が日光に含まれる紫外線と反応してできる光化学オキシダントと書かれています。

 この光化学オキシダントとはオゾンを初めとする酸化性物質の総称とのことで、要するに強力な酸化作用(様々な物質と反応して、無理やり酸素と化合させる)を持っている物質のことです。

 当然ながら人間の体の表面で、粘膜におおわれている部分(目、口、喉、気管、肺)が主に被害を受けるわけですが、汗をかいていれば、そこにこれらの物質が溶け込んで皮膚そのものに影響を与える可能性があります。

 従ってやはり光化学スモッグもアトピーには良くないと考えてよいのではないでしょうか?しかし光化学スモッグも元はといえば上に書いたように排気ガスが原因です。

 一方光化学スモッグが最近減っているという現状を見ると、排気ガスもきれいになりつつある(排出ガス規制)わけですが、それでもアトピー患者は増え続けているという現実をどうみたらよいのでしょうか?

 原因を追究するとすぐに迷路に入ってしまい分けが分からなくなります。アトピーの語源である「奇妙なこと」「異常」という意味が現実味を帯びてきます。  



排気ガスとアトピー


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