排気ガスとアトピー

世界的視野で見た大気中の窒素酸化物(2011.8.24)

 私は医学を専攻しているわけでもなく、生化学が専門でもないので、細かいことまではよく分かりませんが、自分の症状を見ていると、夏場は汗、冬場は乾燥した状態でアトピーが起きることが分かっています。(最近は春と秋はあまり感じません。以前は1年中感じていました)

 さらに同じ夏場でも、湿気の多いときと少ないときでは多いときの方が痒みを感じることが多いのも事実です。これらのことから汗が原因のひとつであると考えました。

 ところが同じ汗をかくにしても、場所によって痒みが変わります。もちろん湿度も関係していると思えますが、蒸し暑い日の日本の海辺は最悪です。しかし沖縄やハワイでは、蒸し暑さを感じても痒みはそれほどではありません。

 それらのことから、汗が直接の原因になっているわけではなく、汗に大気中の物質が混じりこんで、それが皮膚と反応しているのではないかと考え、排気ガスや光化学スモッグ等の酸化剤としての性質を疑って検証してきました。

 しかし排気ガスは排ガス規制が大きくなり、光化学スモッグ発生件数も減っているという実態を調べて袋小路に入ってしまいました。これが昨日までのまとめです。

 そこで今日は地域的な違いはちょっと置いておいて、この50年間ぐらいで大気中に増えている物質を調べてみることにしました。このデータは「気象庁」の「地球環境・気候」というページで簡単に見つかりました。

 ここに掲載されているグラフで1950年から現在に至るまでに増加率の大きかった物質は、皆さんもご存知のように二酸化炭素が代表的なものですが、それ以外にメタンや一酸化二窒素のグラフが出ています。

 それによると二酸化炭素はこの60年間で300(ppm)から375(ppm)へ、メタンは1000(ppm)から1750(ppm)、一酸化二窒素すなわち化学式N2Oであらわされる自動車の排気ガス等に含まれる物質は290(ppm)から320(ppm)に増加しています。

 また産業革命以前は存在しなかった物質として「ハロカーボン類」(フッ素、塩素、臭素などを含んだ炭素化合物でオゾン層を破壊する物質)があげられています。

 さらに大気中の窒素酸化物は太陽光との反応でオゾンを発生し、これが一定の濃度を超えると光化学スモッグとなるという記述も見られますので、自動車の排ガス規制は行われているものの、大気中の窒素酸化物の濃度はどうやら上昇しているようですから、やはりそれがアトピーと関係しているのではと思えてきました。


硫黄酸化物と窒素酸化物が原因物質?(2011.8.25)

 仮定の話で恐縮ですが、もしアトピーの原因物質の一つに窒素酸化物や硫黄酸化物が関係していて、この物質が汗に溶けることにより、それが皮膚に刺激となって伝わり、アトピーの一因になっていると考えたら、何らかの対策が取れるだろうかと考えてみました。

 そこで先ずこれらの物質は汗に溶けるのかという問題がありますが、これは実は酸性雨と関係していますね。つまり硫黄酸化物が雨に溶ける事によって、最終的に硫酸になり、これが酸性雨の原因とされています。

 また窒素酸化物もやはり雨と反応して硝酸が出来ますので、これまた酸性雨の原因です。いずれにしても両者とも水に溶けますので、汗にも溶けるはずです。

 硫酸や硝酸はどちらも強い酸性を示す物質で、様々な物質と反応しますから、当然皮膚の表面物質と化学反応を起こしてもおかしくありません。

 しかしここまで書いて、また矛盾を感じました。つまり今の流れでいくと、雨(酸性雨)にぬれると、汗をかいていなくてもアトピーが悪化するという結論になってしまいます。しかし現実には私自身はそのような顕著な現象を感じたことはありません。

 とはいうものの、これは私自身が単にあまり雨に濡れたことがないからで、ネットで調べたらどうだろうかと考え「雨に濡れてアトピーが悪化」という文字で検索したところ、やはりそのような現象を感じている方がいらっしゃいました。

 同時にこの手の検索をしていると、硫黄酸化物や窒素酸化物がアトピーに良くないという記述がぞろぞろ出てきます。

 というわけで、アトピーを誘発する根本的な原因物質は、空気中の硫黄酸化物や窒素酸化物が有力となってきました。



排気ガスの吸着


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