好転反応の原理とその前兆

好転反応の原理(2011.9.13)

 体の中に取り込まれた、本来体に必要のない異物は、一時的に体内に滞留するにせよいずれ何らかの形で排出されます。排出する方法は、排泄物か汗のような体液しかありません。(呼吸でも出ているかもしれませんが)

 一方個人個人の体内の構造により、これらの異物を溜め込んでおく許容量があるということを書きました。この許容量が小さいのがアレルギーやアトピー体質と言われている人たちだと思います。

 つまり同じ量の異物を取り込んでも、ある人は体内に溜め込み、ある人は溜め込めずにその一部が体外に排出されるということです。

 ここでもう一つ問題があります。それは排出する体の力です。つまり摂取したものを分解し(胃)、体に必要のない物質を選択し(腸)、それを漉しとり(腎臓)体外に押し出す力がどのくらいあるかということです。 (アトピー患者は普通の人よりこれらの力が強いという側面もあります)

 これらは内臓の力によるところが大きく、これらの力が弱いと、本来排出されるべき物質が体内の体液中を駆け巡ることになり、それらが毛細血管やリンパ液を通して皮膚表面に到達した時、外部からの刺激により痒みが起きるのではと想像しています。

 つまり内臓の力が弱いと、異物を排出する力が弱くなり、その異物が体内にばら撒かれ、刺激を受けた部分がアトピー症状を示すという考えです。

 従って体内の異物許容量と排出力の2点がアトピーに深く関わっていると思われます。

 で、好転反応ですが、ストレス等がなくなり体力がついてくると排出力が高まります。一方で日頃から体に不必要な物質を取り込まないように努力をしていると、排出力の増加により、それまで体内に滞留していた異物を、あらゆる場所から一気に押し出す力が働くのではないかと考えています。

 そうやって押し出された異物の反応が一時期的に症状を悪化させますが、それらの異物の大半が排出されればアトピーは軽快するというのが私の考えです。ただ排出に要する時期は、体内に溜め込んだ異物の量にもよりますが、数年かかるような気がします。
  
好転反応第一期は痒みとの闘い(2011.9.14)

 私が体験した好転反応ですが、15年ぐらい前になりますので若干記憶があやふやなところがあります。その頃日記でも書いていれば良かったなと悔やまれます。

 それはそれとして、私の記憶では好転反応は3段階に分かれていました。第一期は体中がやたら痒くなる反応でした。

 それまでもアトピーのかゆみと言うのをずいぶん経験していましたが、この第一期の痒みは大変激烈なもので、爪で皮膚を引き剥がしたくなるような感じでした。

 場所は体の中央部分です。つまり鎖骨の下から胸にかけてで肺の部分です。不思議と胃や心臓の周辺には出ませんでした。またへその下、小腸、大腸部分も反応がありました。

 さらに背中。これは肩甲骨のあたりで、その下の部分や腎臓部分は症状が出ません。また足の付け根も、ちょうど下着が擦れたりする部分で痒くなりました。

 しかしこの中で症状が激しかったのは、胸と背中です。ともかく汗をかくと痒い。ちょっとでもザラザラした下着を着ると痒い。風呂上りでほてると痒い。
 
 その部分が真っ赤になり、明らかに炎症を起こしています。それでも四六時中痒い痒いです。

 これは間違いなく症状が悪化したんだ、とめげたこともありますが、反面様々なアトピーに関する本を読むと、「好転反応」と言う事が書かれていて、もしかするとそれに該当するのではとも思っていました。

 しかし痒い。シャツもパジャマも、血と汗と塗りたくった薬ですぐに変色し、ゴワゴワになります。そのごわごわでまた痒くなるという悪循環。

 掻いても掻いても収まらず、血が出ていてもその上から掻きたくなる。水をかけたり、直接氷をくっつけたり、刺激の少ない石鹸で洗ったり、天花粉をつけたり、ムヒを塗ったり、ありとあらゆることをしました。

 たしかにそのような処置をしたときはしばらくは収まります。しかしその収まっている時間は数分から長くても1時間です。ということはそれを過ぎればまた激しい痒みが襲ってくるということで、仕事や睡眠に差し支えました。

 唯一症状が治まるのは、ステロイド剤か経口の抗アレルギー剤だけでした。しかしこれは好転反応で毒物を体外に押し出している証拠だ、とも思えたので、無闇に薬で押さえ込むのはまずいだろうと判断していました。 (続きます)



第二期の症状


アトピーの目次へ


トップページヘ