乾燥した皮膚が剥がれてきれいな皮膚が(2011.9.17)
第二期の症状で一番激しかったのは、カサカサパリパリした皮膚を掻くことで、特に足のひざの裏側が激しかったです。
朝起きると薄皮が出来ているので、それをついつい掻いてしまいます。すると今まではシーツが血染めになっていましたが、今度はシーツの上にはがれた薄皮が散乱します。
慣れてくると、足の下に新聞紙を広げてそこで気持ちよく掻くわけですが、そこで新聞紙の上に落ちる薄皮の量が凄いです。ちょっとした小山のようになります。
ものすごい速さの新陳代謝だなと感じていました。そうやって体の中に残った、成長に必要のない異物が薄皮と共に体外に押し出されているんだと感じました。
そして第三期への移行です。パリパリした薄皮を掻きはがした後に出来る、新しい皮膚の持続時間が少しずつ長くなり、皮膚の乾燥度も徐々に減っていきました。乾燥する範囲も徐々に狭くなり、塗りたくる薬の使用量も減っていきました。
つまり痒くなるサイクルが徐々に長くなり、ついにアトピーが軽快してきたなという実感を持つことが出来るようになりつつありました。
ところが回復過程はこれで終わりではありませんでした。手足の激烈な痒みが消えつつあり、また生じたとしてもそのサイクルが長くなってきた頃、右手左手の親指の付け根から腕にかけた部分、それも手の甲の側に違和感が生じました。
文章ではうまく表現できないのですが、左手だと親指の付け根から腕にかけての、手の右側面といえばいいでしょうか。コンピューターのタイピングをしているとき、ちょうど左手の右側面になります。
ここが妙に痒くなってきました。それまではなかった症状です。つまり第一期胴体部分、第二期手足部分、第三期手の部分といえばいいでしょうか。やはり体の中心から痒みが移動している感じです。
よく気功とかの呼吸法で、体内の毒素を呼吸によってへその辺りから、手足の指先に向かって押し出すイメージをすると良いと言われますが、まさにこの感じで、体内の異物が徐々に体の周辺部に移動しているなあと感じました。
ただ第三期の症状は、これまでとは違ったものでした。
第三期は体液の湿潤(2011.9.18)
第二期から第三期への移行時期になると、胸や背中のアトピー症状はかなり軽減。掻き毟るということはなくなり、パジャマやシーツに血が付くことも少なくなっています。
手首足首も痒いのですが、痒くなる周期が間延びしています。最盛期は1日サイクルで皮膚が生まれ変わるような状況でしたが、それば二日、三日と延びていき、一週間ぐらいの間隔になった記憶があります。
第三期の症状ですが、場所は両手の親指の付け根から手首にかけての部分の手の側面の柔らかい部分です。ここが痒くなり、ついこれまで同様激しく掻いてしまいます。
すると最初のうちはこれまで同様赤っぽくなり炎症を起こしていましたので、水や氷、ムヒ、クリーム等をつけてしのいでいました。
ところが表現が難しいのですが、ある時期から皮膚そのものがひび割れを起こして表皮がめくれ上がるようになり、そこから膿のような体液が流れ出るようになりました。
裂け目は長さ数cm、幅は5mmぐらいの狭い裂け目ですが、そこから常に体液が流れ出す状態が続き、その裂け目が自然治癒でふさがる気配が見えません。常に裂けっぱなしという状態です。
これにはまいりました。それほど激しい痒みは伴わないし痛みもないものの、そこから常に体液が流れでますので、そのままにしておけばあたり構わず体液が飛び散ることになります。
しょうがないので、めくれ上がった表皮をそ〜っと裂け目にかぶせるように戻して、その上からガーゼをかぶせ、さらに包帯で巻くという重装備で対処しました。見かけは手首か親指の付け根の骨折です。
しかもガーゼはすぐに汚れてしまうので毎日のように交換。交換しながら思ったことは、この先いったいどうなるんだろう、ということですが、アトピー症状でこんな症状が出るなんて話は聞いたことがなかったので、正直処置に困りました。
医者にも行きましたが、当たり前のようにステロイド剤をくれるだけなので、途中でめげて行かなくなりました。
しかしこれもやはり体内の異物を体液に交えて外に押し出す反応だったのかなと今は思えます。この状態は結局半年ぐらい続きました。かなり人目も気になった時期です。
やがて裂け目が閉じる時期が表れ、その時間が徐々に長くなり、いつの間にか裂け目が生じなくなりました。不思議な体験です。そしてこの第三期以降、アトピーは夏の暑い時期の汗をかいたときと、冬の寒い時期に乾燥肌になったときの二回に痒みの症状が表れるだけで、皮膚を掻き壊すという事はなくなりました。