私自身のアトピー性皮膚炎を再度振り返って(2012.6.13)
アトピーで悩む方は多いと思います。私の発症は中学生ぐらいでかれこれ45年ぐらいの付き合いがあります。当時は医者に行くと、湿疹だと言われ、かゆみ止めの軟膏をもらったりしました。
まだアレルギー体質という言葉が目新しいときで、私は50年前には喘息で苦しんでいましたが、これもクラスの中で苦しんでいるのは私一人で、教員も喘息という病気を知らなかったように思います。
この長きにわたるアトピーとの闘いで得た教訓は、ともかく体の中に原因物質となりそうなものを極力入れない、と言うのが第一点です。
つまりなるべく自然なものを食べる。食品添加物はなるべく避けるというものです。しかし書くのは簡単ですが、実行は大変です。
スーパーに行って、添加物のない食料品はたぶん何もないと思います。合成食品は言うに及ばず、野菜は保存料や残留農薬が気になります。魚も着色料や酸化防止剤が気になります。肉はその肉がどのように加工されているのかさっぱり分かりません。
結局食べるものがない、という厳しい現実に直面します。そんな中で自然食品やさんに行って、いわゆる自然食品を買っていたこともありますが、正直なところこういったものは通常よりかなり割高なので、家計への影響が大きいです。
それでも常日頃からそのような意識を持って食品を購入する癖がつきました。これは今でも実行しています。そのためおいしそうなのに食べられない食品もいっぱいあります。(外食や旅行に出かけたときなどは、しょうがないので食べています)
同様に、皮膚の表面にもアトピーを誘発するような物質を塗らない、と言うのが二点目で、最初はシャンプー、石鹸等に気を使うようになりました。
これが第二点です。
特にフケや痒みを抑えるとうたっていたシャンプーはことごとく駄目。かえって皮膚がカサカサになったりしました。今は海藻等の成分が入った、自然に近いシャンプーを少量使っています。
また石鹸は基本的にほとんど使いません。ボディソープも使いません。シャワーを浴びてお湯洗いで済ませることが多いです。やはり皮膚表面の脂分が少ないのだと思いますが、石鹸等を使うとこれらの脂分が流されて、すぐにカサカサになり痒くなります。
手洗いの石鹸も、先ずは中性のものを選び、さらにいわゆるベビー石鹸に近いものを利用しています。
ただ、この二つを実行しても、すぐに効果が表れるわけではないことが、患者をいらだたせます。またアトピーが良くなる前には、いったん体からある程度の毒素が吹き出るような、いわゆる好転反応というのが出ます。私の場合これが数年間続きました。
私のアトピーは中学時代から40代の初めまで、ともかくひたすら悪化しました。今からちょうど10数年前だったと思います。その後これではいかん、と考えて実行したことが上に書いたことです。
しかし効果が表れるまでに7〜8年かかりました。そういった過程を一気に省略してくれるのが、見かけ上は良くなるステロイドホルモン剤だと思いますが、これは本当の解決にはならない対処療法だと思っています。