火力発電所の稼働による大気汚染
(2012.5.22)

 今日の毎日新聞朝刊に東大教授の坂村さんという方の大気汚染についての記事が掲載されていました。喘息持ちの私としては気になる記事です。

 内容は中国の大気汚染がかなりひどいというものです。その状況ですが、ひどいときは視界が100m以下と書かれていて、老人子供は外出を控えるようにと言われるそうです。

 原因は火力発電所、鉄鋼やコンクリートの工場で燃やされる石炭及び自動車の排ガスであると書かれていますが、だとすればほとんど規制は無いに等しいと思わざるを得ません。

 しかもこれらの大気汚染が原因で亡くなられた方は2004年時点の中国の発表では36万人だそうです。一方日本では大気汚染が原因で亡くなられたと思われる方が1.5万人いると推定されています。

 喘息持ちとして心配しているのは、この中国の汚染された大気が偏西風にのって日本上空に来ないのかなということです。すでに黄砂の影響はあるようなので、大気汚染の影響も少なからずあるのではと推測しています。

 ただ現状ではそれを避けることが出来ない、と言うのが辛いところです。一方同じ記事にも書かれていますが、原発が再稼働しなければ、火力発電はますます盛んになり、各種のフィルターで汚染物質が除去されているとはいえ、老朽化した施設を使っている以上、いくらかの汚染物質は放出されるはずで、その意味では原発反対、あとはすべて火力と言い切ることも難しそうです。

 まあどんな発電設備を作ってもそれなりのリスクはいつもついてまわります。それでもやはり原発再稼働は避けて欲しいなと思っているのですが、その理由は

@ 核燃料廃棄物の処理方法がまったく決まっていない
A コストが安いと言っても処理方法の開発や施設建設まで含めると、コストは膨れあがる
B 福島原発のように、大きな事故が起きたときその影響は何十年にも渡る
C 事故時の放射性物質拡散のリスクが大きい
D 処理費用の総額がいくらになるのか、1年以上経った今でもさっぱり分からない
E つい最近(5月24日)のニュースですが、再稼働に向けて再三にわたり秘密会議がもたれるなど、隠蔽工作が多い

 などです。その意味では拡大しつつづける日本の赤字と同じで、電気がもっともっと必要だと言い続ける限り、危険性もより高まると言うことになりそうです。

 一方で5月25日に東北電力が、仙台で太陽光発電所の営業運転を開始したというニュースが報道されています。発電量そのものは1万kwと原発1基に比べると1%ぐらいですが、少なくとも放射性物質や大気汚染物質はほとんど放出されないはずなので、ここには一度見に行きたいなと思います。



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