食事の欧米化が現代病を招くなら

昔の和食から良質の食事を考える(2012.11.13)

 良質の食事と言うのは、文字で書けば簡単ですが、それを実現するのは現実社会ではなかなか難しいなと感じます。それでも中には、無農薬、有機肥料をうたった野菜が時折スーパーに売られていたりします。

 しかし今度は成分表ではなく、値段を見て手が止まってしまいます。私自身ささやかな家庭菜園をやっているのでよく分かりますが、我が家の家庭菜園は露地栽培で、農薬の類は一切使っていません。

 わずかに有機肥料として、時々「鶏糞」を入れていましたが、最近はそれもやめて、自分の家の台所から出る生ゴミを主体にして肥料としています。

 そうゆう畑で作物を作ると確かに美味しい物が出来、スーパーの野菜とはまったく異なる味がします。この味は感動的で、これを食べてしまうとスーパーの野菜は、見た目だけで中味はほとんどない、すべて同じような味に感じてしまいます。

 それはそれで大変良いことなのですが、当然雑草と虫との闘いが激しくなります。個人的には多少雑草は生えていた方がよいと考えているのですが、すぐ隣でも家庭菜園をやっている方がいて、そちらではすべての雑草をきれいに刈り取り、美しい畑に仕上がっているので、私の畑の雑草が進出しないように一応気を使っています。

 また同時に植えたキャベツでも、隣はほとんど虫が付いていませんが、我が家のキャベツはモンシロチョウの幼虫に食い荒らされ、外側の葉っぱはボロボロ。これをスーパーに出したら、無料にしても誰も引き取らないかもしれません。

 昨日は手作業でこの幼虫を20匹近く駆除しましたが、とにかく手間がかかります。しかしそれでもこれは家庭菜園レベルですからお遊びみたいな物です。実際にこれで出荷して採算を考えたら、値段が上がるのはやむを得ないだろうなと思えます。

 というわけで、正直なところ喘息やアトピーを抱えているからこそ、こういった食べ物への関心が強いのですが、野菜以外の食べ物でも、なるべく余計な物が入らない純粋な食品を買いたいなと常に思っています。

 また、こういった食事については、食品の質のみならず、料理についても日本人の体質に合った物を作る必要があるのかなと思っています。

 近年食事が欧米化したことにより、様々な病気が増えた、という認識はかなり大きく拡がっていると思います。しかしでは日本古来の和食といったものはどんな物なのかということは、実はあまり知識がありません。

 ご飯とおかずと味噌汁というのが基本だと思いますが、おかずの中に刺身が入っていたりしたのでは、どうも庶民の和食とは言えないような気もします。

 味噌汁にしても、私は現在粉末の鰹だしを使っていますが、本来なら煮干し等を使って出しを作るんだろうなあとは思っています。もうこれだけで昔の日本の食生活とは違っています。

 何でもかんでも昔が良い、というつもりはありませんが、昔の食事の良いところをきちんと見直した上で、良質の食事とは何かということを考える事が必要かなと思っています。


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