家計逼迫で食材の選択も困難に

円安と健康の関係(2013.2.7)

 急激に円安が進んでいます。今日の新聞朝刊には円安の加速によって影響を受ける、つまり今後値上がりが予想される商品がいくつもか紹介されていました。

 基本的には輸入しなくてはいけないものの値段が上がるということです。代表例として書かれていたのは、輸入ブランド品。しかしこれは私は贅沢品の一種だと思っていますので、多少値段が上がってもブランド好きの人には申し訳ありませんが痛くも痒くないです。

 次が輸入家具。これも我が家はニトリやカインズホームで済ましているので大きな影響はないのかなと思っていますが、もしかしたらニトリやカインズで売っている製品も、材料は海外のものかもしれませんから、場合によっては多少影響があるかなとは思えます。

 そして輸入ワイン。私はもっぱらビールと焼酎なので、これも大丈夫そうですが、両者とも原材料は麦ですから、今後はじわっと上がってくるのかもしれません。

 そしてプラスチック類や灯油、ガソリン。これらは要するに原油の価格の上昇の上に、為替の円安が影響をうけますから、特にガソリンの影響は大きいように思います。

 で、こういったことが景気にどのような影響を与え、さらにそれが我々庶民の懐にどのような形で帰ってくるのか、ということが問題です。

 なんだかいつもの健康の話題と違うぞと思う方もいらっしゃると思うのですが、こういった円安による諸物価の値上げが、今後健康問題にどのように響いてくるのかを心配しています。

 例えば食料品ですが、今でも安い野菜は輸入されているものが多いので、必然的に今後これらの野菜は値上がりする可能性があります。

 ということは、消費者はそれでもさらに安い、粗悪な?商品を買うか、ある程度しっかりしていると思われる国産の有機野菜を買うかという選択を迫られるということです。

 ここであえて粗悪なという書き方をしましたが、要するに化学肥料をたっぷり使い、見かけを大きくして、さらに農薬もたっぷり使って短期間に大量に育てられたような野菜が、より増えるというイメージです。

 そしてそういった野菜の多くは、スーパーではなく、ファミリーレストランやコンビニ弁当、更には冷凍加工食品という、どちらかというと目に付きにくい食品に入っていると思われますので、これらの食品の質が下がるような気がします。

 であるなら、多少高くても、もっと質の良い野菜を購入すればいいわけですが、長引く不況で収入が減り、やむを得ず、格安品を買わざるを得ないという人もいると思います。

 安いもの=粗悪な商品、という等式は必ずしも成り立たない事は理解できますが、生産者側は安いものからも利益を得なくてはいけないわけですから、出来るだけ人件費を下げて、作業の頻度を減らす事が必要になるわけで、そういった意味でも、大量の肥料や農薬を使わざるを得ないのではと想像しています。

 一方食材費が高くなれば、余すのはもったいないという考えを持つ人が増え、冷蔵庫に食品を眠らせるとか、食べきれずに捨ててしまうという悪習は、多少改善されるかもしれません。

 飽食日本と考えれば、円安もいいのかもしれませんが、貧困層が拡大している日本と考えると、ますます健康を害する人が増えて、さらに医療費が必要になるような気もします。


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