除草剤でも枯れない
遺伝子組み換え小麦

遺伝子組み換え小麦が通常の畑に混入(2013.5.31)

 今日の朝刊に「米で遺伝子組み換え小麦」が見つかったというニュースが出ていました。米政府は遺伝子組み換え小麦を現時点で認可していません。

 見つかった経緯はオレゴン州の農家で小麦畑に除草剤を撒いたところ、枯れない小麦があり、州立大学に検査を依頼した結果、除草剤に強い遺伝子組み換え小麦だったことが分かったというものです。

 遺伝子組み換え小麦は米のモンサント社という会社が1998年から2005年にかけて試験栽培をしていたそうですが、その後理由は不明ですが開発中止

 開発が中止になれば、当然その小麦も焼却されるはずですが、何故か一般の小麦畑の中に混じって見つかったと言うことで、かなり大きな問題であるような気がします。

 ということは、この畑だけでなく、他の畑でもそのような種類の小麦が混ざっている可能性があり、それが輸出され食用に回されていないかどうかが気になるところです。

 日本は米国から小麦を年間300万トン輸入しているとのことですから、もし一般の小麦に紛れ込んでいるなんて事が分かったら、害があるかどうかは別にして、間違いなく小麦への心象は悪くなると思われます。

 それにしても不思議なのは、除草剤が効かないような小麦が開発されたのならば、それはメーカーにとって諸手を挙げて歓迎すべき作物になったような気がしますが、それが何故製造中止になったのか

 当然収穫された小麦を動物実験で試していると思うのですが、その際にもし何らかの影響が動物に出たので製造中止になったということであれば、これは大問題ですね。(あくまで仮定の話です)

 問題点がいくつもありそうなので整理すると

@ 製造中止になった理由

A それが一般の畑で成長していた理由

B この農家以外でそういった小麦が生長しているのかどうか

C そういった怪しい小麦が輸出されたか

D 日本はそれを輸入したか

E 輸入したとしたら、どんな食品に混じっているのか

F それらを恒常的に食べ続けたら人体に影響があるのかどうか
 
 問題点はいろいろと考えられますが、ともかく怖いのは、試験栽培をしていたような遺伝子組み換え植物が、いつの間にか通常の植物に紛れ込み、さらにそれらが食卓に上るようになったとき、どんな影響が出るかは、現段階ではまったく未知数だと言うことです。

 私は豆腐を買うときも、「遺伝子組み換えでない大豆」という表記に注目していますが、通常の食品に混ざってしまったら、こういった表記も意味をなさなくなります。怖いニュースだなと思います。

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