ミツバチ激減の原因

ミツバチ君と農薬(2013.5.26)

 家庭菜園の話と関連しますが、私は長ネギも植えています。4月から5月にかけては、食べ残したネギから、大きなネギボーズが出てきます。タンポポの綿毛の部分を、直径10cmぐらいにしたような形をしています。

 よ〜く観察していると、そのネギボーズは小さな白いツブツブから出来ていることが分かり、そのツブツブ一つ一つがネギの花になっているみたいです。というのもある時期が来ると、ここに黒い種が一杯出来てくるからです。

 昨日はこの黒い種が見えてきたネギボーズをいくつか獲ってきました。乾燥させて皿に入れるとネギの種が一杯穫れるので、それを撒くとまた新しいネギ苗が出来ます。

 それはそれとして、このネギボーズ君を見ていると、小さな花なのに、どこからかミツバチ君がやってきます。ミツバチ君はこっちからちょっかいを出さなければ、別段怖い蜂ではないと思っているので、ちょっと老眼気味の目をう〜んと近づけて観察したりしているのですが、実に忙しそうに蜜?(花粉かも)を集めています。

 こんなネギの花なんかに蜜があるのかなと思えますが、絶えず動き回って、足の周りに花粉をくっつけ、何やら頭を突っ込んでいます。こういった蜂がいるから種が出来るんだろうなと思っていますが、ここからが本題です。

 先日NHKのテレビで、ヨーロッパEUではミツバチの減少が著しいため、ネオニコチノイド系の3種類の農薬の使用を停止したというニュースをやっていました。

 どうやらヨーロッパではミツバチの減少がかなり激しいようで、結果的に農作物の受粉が出来なくなるという被害が出て、ようやく、とりあえずこの3種類の農薬の使用を停止して様子を見ようと言うことになったようです。

 様子を見ようという根拠は、ミツバチの減少がこの農薬の影響なのかどうか現段階では見極められないからだそうで、要するにやめてみて、ミツバチの減少が食い止められるか増加に転じるならこの農薬の影響だったということになるわけです。

 このネオニコチノイド系農薬ですが、以前も書いたと思いますが、昆虫に対して選択的に強い毒性を発揮し、人を初めとするほ乳類には低濃度なら毒性は低いとされているようです。

 そのため日本でもガーデニング、農業、殺虫剤等に広く利用されているわけですが、現在の日本では使用を控える等の措置はなされていないようです。

 しかし先日河川敷をウォーキングで歩いているとき、足下で苦しんでもがいているミツバチを見つけました。これが農薬や除草剤の影響だとすぐに結論づける訳にはいかないことは分かっていますが、ちょうど田植えの時期で、あぜ道に生えた草を除草剤を使って枯らしたりしている現場は何回も見ています。

 また田植えが終われば、当然こういった成分を含んだ農薬の散布も行われるのだと思います。農家の方もなるべくそういった薬剤は減らそうと努力しているのだと思いますが、現実に農道の枯れて茶色くなった草を見ると、ミツバチ君への影響はもちろん、そこで穫れたお米を食べても大丈夫なのかなと不安になることは事実です。


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