遺伝子組み換え大豆の消費先

遺伝子組み換え大豆の問題点を整理すると(2013.10.23)

 そもそも農作物の収量を上げるためには、雑草や虫との闘いが避けられません。我が家でも春には枝豆の種を買ってきて、私のビールのつまみように栽培していますが、ちょうど豆が大きくなる頃は、梅雨時で雑草もグングン大きくなります。

 その雑草を枝豆に影響しないように抜いたり刈ったりするのですが、梅雨の合間にこれをやるのはかなりきついです。私の場合は特に、無闇に雑草は刈りたくないと思っているので、時期によっては雑草と枝豆が共存するときもあります。

 つまり雑草の中で枝豆が出来ている状態ですが、収量も低く、農業としてはまったく成り立たない方法です。

 また豆が大きくなるに従って、虫の被害も増えてきます。サヤの表面に直径1mmにも満たない小さな黒い穴が空いていることがありますが、そこから卵を産み付けているのかなと推測しています。

 孵化した幼虫は、大豆の表面を食べながら大きくなっていくようで、茹でたときに白い虫が浮いてきたりします。食べるときも注意しないと、虫の残骸が口の中に入ってしまうことがあります。

 それでも食べてみると豆のコクがスーパーの枝豆とはまったく違いますので、めげずに毎年虫君達と競争して豆を食べています。

 一方たま〜に自分の畑で枝豆が出来ないとき、スーパーで買ってきたりするのですが、これが見事に美しい。サヤ全体のどこを見ても、茶色いシミはなく、もちろん虫が突っついた痕跡も見られません。

 「美しいな」と思うのですが、反面単に植えただけの枝豆の状態と比較すると、あまりに美しすぎて怖い、という感覚もあります。あれだけ美しく虫がまったく寄りつかないような枝豆は、物理的には虫の防護ネットかなと思えますが、そうでなければ除草剤と農薬を使っているとしか思えません。

 そんなことを思いつつスパーの枝豆を見ているのですが、昨日のアルゼンチンの遺伝子組み換え大豆に話を戻すと、問題点がいくつか私の頭の中で整理できてきました。

 そもそもこの話は大豆の収穫量を上げるために、先ずは除草剤をいっぱい使ったというのが出だしだと思われます。

 ところが除草剤に対して耐性のある雑草が増えてきたため、さらに強力な除草剤(ラウンドアップ)を開発し、それと同時に豆の遺伝子を操作して、そういった除草剤でも枝豆自体は枯れないようにした、ということです。

 その結果、除草剤を撒いた農場周辺でガンの発生件数が増えたという印象を持つ人が出てきたということで、これはがラウンドアップという除草剤自体が起こしている一つめの問題点です。

 次に枯れない枝豆とはいえ、遺伝子を組み換えた大豆が果たして人体に対して長い目で見て影響はないのかというのが第二点目の問題。

 さらに、枝豆自体は枯れないとしても、そのサヤにはラウンドアップが大量に降りかかっているわけですから、その中に出来た豆にラウンドアップの薬剤の影響はないのか、というのが第三点目の問題。

 そして大量に収穫された豆が主として中国に輸出されていると言うことですが、それがすべて中国で消費されているのかどうかは不明で(もしかしたらわかっているのかもしれませんが)、場合によっては回り回って日本に入ってきているかもしれないなと思えるのが第四点目。

 もちろん考え方は人それぞれですから、そう言った大豆を使った豆腐でも安ければいい、という方もいると思います。しかしきちんと材料表示が行われ、納得づくで食べるのなら自己責任ですが、食べたくなかったのに知らずに食べていたという事態は嫌だなと感じます。これが第五点目。

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