加齢と共に酒が弱くなる理由

加齢と共に内臓機能が衰えます(2012.5.26)

 加齢が肝臓に与える影響を調べてみると、当たり前ですが加齢と共にすべての臓器が加齢と共に弱っていくと言うことが分かりました。

 基本的に臓器も細胞で出来ていますから、細胞のはたらきが弱くなれば臓器も弱くなるのは必然です。細胞のはたらきは、基本的に細胞分裂でフレッシュなものに置き換わっているはずですが、細胞分裂が何回も行われていれば(年齢が高くなれば)ミスコピーも増え、ガンにはならないまでも、細胞自体の機能が衰えるということは感覚的に理解できます。

 食べ物を食べた時の分解、吸収力は胃や腸の内壁の細胞がどのくらい活発に活動できるかと言うことにかかっているわけですが、当然加齢と共に胃壁はボロボロ?になるため、ストレス等で胃潰瘍になりやすくなります。

 胃潰瘍にならないまでも、胃炎や胃痛を感じる人は多いと思います。(幸いにも私は胃痛はほとんど感じません)

 また胃自体の弾力性が失われるため、どんなにおいしいものが目の前に並んでも大食いが出来にくくなり、運動能力が落ちることにより、十二指腸へ食べ物を送り出す能力も下がるようです。

 つまり食べようと思っても食べられず、それでも無理に大食いをすると、食べ物がいつまでの胃の中に残り、胃もたれを引き起こすと言うことです。

 しかしなぜか小腸は加齢による機能低下はあまりないそうです。ということは、口から食べられなくなっても、胃の中に食べ物が入れば、そこから小腸に運ばれ、そこで吸収する能力はあるということで、これが「胃ろう」という手術の発想につながるのかなと思いました。

 問題の肝臓ですが、加齢と共に先ず血流量が減少するそうです。それと共に代謝できる物質の量が減少。つまり酒を飲んだとき、エタノールを代謝するのが遅くなるということで、血液中にアセトアルデヒドがダラダラと出続けると言うことになります。

 また酒飲みに良く言われるのが脂肪肝ですね。肝臓そのものに脂肪が増えるわけで、当然脂肪分の代謝機能が衰えます。いわゆる脂ぎった初老のおじさんになるわけです。

 ということで、「ずいぶん酒が弱くなったなあ」と思いつつ、酒飲みは「昔はこれぐらい飲めたんだから」とつい飲み過ぎてしまうことがありますが、その度に肝臓の機能ががくんと落ち、さらに飲めなくなる、という悪循環になっているのかもしれません。

 私の場合、昨年は晩酌で500mlの発泡酒1本、焼酎水割り2杯というのが定量でしたが、今年は発泡酒を500から350mlに下げたところ、なんとなく体調も良くなりましたから、やはり確実に弱くなっているんだなと思います。

 ちなみに同じアルコール摂取量なら、やはりビールはビール、焼酎は焼酎と分けた方が体の負担は少ないようにも思います。チャンポンは本当に体に悪いのか?という新たな疑問が湧いてきました。


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