トマトジュースでアルコール代謝を促進

トマトジュースを飲むと酔いが軽くなるそうですが(2012.5.30)

 加齢によって酒が弱くなると言う話を数回書きましたが、ちょうどその頃「カゴメ」と「アサヒグループ」の共同研究で、「トマトが飲酒後の血中アルコール濃度を低下させることをヒトで確認」というニュースがリリースされました。

 内容は、トマトジュースを飲みながら焼酎を飲むと、血中アルコールの濃度がトマトジュースを飲まなかったヒトに比べて3割ぐらい減少し、その結果体内からアルコールが消失する時間も3割程度早くなったというものです。

 その理由ですが、トマト中の成分が肝臓のアルコール代謝に関する酵素を通常より活発に活動させている、ということのようです。

 つまりアルコールを分解する速度が速まるので、血中濃度は低くなり、さらに消えるまでの時間も早くなるということです。

 逆に言うと私のような少ない量で穏やかな酩酊状態を好む人間としては、酩酊時間が縮まり、すぐに酔いが覚めてしまうと言うことで、摂取したアルコールがもったいない?ということにもなりそうです。

 ちなみに実験条件を読むと、焼酎甲類をストレートで100mlと書いてありますから、摂取アルコール量は含有量を25%として、25ml。 (500mlの缶ビール1本分)

 一方この時同時に飲んだトマトジュースの缶飲料は160ml×3本だそうで、かなり大量です。比較した対照群は同じ量の水を飲んだということです。
 
 ただトマトのどの成分がこのような作用を起こしたのかは書いてありません。私なんかの感覚では、もしそのような作用があって、酔いを軽くしたいならトマトジュースではなく、トマトそのものを食べたいと思うのですが、その点についての記載もないようです。 (後日トマトを直接食べてもそのような効果があるという記述を読みました)

 ということは、今度はトマトのストレートジュースとはいったいどのようなものか。そのジュースを作る上でどのような成分が失われているか、または途中で添加物は入らないのか、と言うのが気になるところです。

 調べてみるとストレートというのは、要するに果実を搾るだけのジュースと言うことのようですから、果肉は残るはずです。つまり果肉に含まれる栄養成分は摂取できないと言うことになります。

 従ってトマトの場合は、その溶液中にアルコール代謝酵素を活性化させる成分があるということになりそうです。

 さて、アルコールの代謝を早くして、さわやかに酔うか、いつも通りゆったりと酔うか、お好み次第ということになりそうですが、さわやかに酔うためにトマトジュースを3本も飲まないといけないとなると、それだったら焼酎を水で割るとき、少し多めの水で割ろうかなと考えてしまいます。

 どちらが経済的で、しかも体に良いかは一目瞭然。ちなみに我が家は家庭菜園でトマトも作っていますので、時期が来たら大量に食べることが出来るはずです。


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