病原性大腸菌 O−157が再び猛威

北海道の浅漬けからO−157を検出(2012.8.17)

 一時期菅元首相のパフォーマンスで有名になったO157が北海道で猛威を振るっているようです。菅元首相の時は「カイワレダイコン」が怪しい、ということになって、まさに風評被害により業者さんは大きな被害を受けました。

 そこで当時の厚生相(だったと思うのですが、記憶が曖昧です)の菅元首相が、実際にカイワレ大根を食べてみせて、安全だと言うことを消費者にアピールしたわけです。

 ただこの時は最後まで原因物質が特定できなかったように記憶しています。しかし今回の北海道の例では「白菜の浅漬け」が原因と見られると言うことで、見解が一致しているようです。

 でこの「白菜の浅漬け」ですが、札幌の業者さんが製造したようで、商標名は「白菜きりづけ」となっています。

 O157が浅漬けに含まれてしまった原因ですが、札幌市の保健所に寄れば、通常の倍の量を一度に作ったため、原材料を消毒する際の塩素濃度が低くなり、殺菌が不十分になった可能性がある、と書かれています。

 さらにその殺菌方法は、野菜を洗った後、塩素濃度が150ppmの水槽に10分間入れて消毒するという方法だったようですが、材料が増えても消毒濃度は確認していない、ということだそうです。(これまではその方法で問題がなかったというコメントもあります)

 先ずは亡くなられた方のご冥福をお祈りしたいと思います。その上で、浅漬けの野菜は水洗い後(当然機械だと思いますが)、塩素殺菌をしているという部分に私は衝撃を受けました。

 150ppmの溶液というのが、どの程度の濃度なのかよく分からないので調べてみました。ppmというのは、気体に含まれる有毒ガスの単位にもよく使われますが、100万分の1をあらわします。

 つまり150ppmとは0.015%の塩素濃度ということになります。これがどの程度なのか、やはり実感が湧きません。

 そこでよくプールの塩素消毒という言葉を聞きますので、この濃度を調べてみると0.4mg/Lだそうです。単位が違うので比較が難しいのですが、Lは1リットルですから、1リットルすなわち1kgの水の中に塩素が0.4mg含まれていることになります。

 0.4mgは0.0004gの塩素ということですから、この濃度は1kg=1000g中に塩素が0.0004g含まれていると言うことであり、これは0.00004%ということになりそうです。(もし計算が異なっていたら御指摘下さい。すぐに訂正したいと思います)

 したがって浅漬けの消毒に使っている塩素の濃度はその400倍ぐらいの高い濃度になる計算です。たぶん塩素消毒した後もきちんと加工処理されているのだと思いますが、O157はもちろん心配ですが、こうやって作られた衛生的?な漬け物に残留塩素はないのかなと気になりました。

 私自身は袋入りの漬け物を買って食べたことはありません。アトピー持ちとして、やはり添加物が気になるからです。ただしどんな添加物が入っているか確かめてここに書いているわけではありませんので、もしかしたら添加物は食塩だけかもしれません。

 今回の事件で、残念ながらしばらくは袋入りの漬け物の売れ行きは悪くなるように思えます。たぶん中小の会社がギリギリの採算で作っていると思われますが、だからこそ常に消費者目線に立った食品作りをしてもらえたらと思います。



腐敗臭を感じたら食べない


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